【芝居】「明るい家族、楽しいプロレス!」小松台東
2016.9.10 19:00 [CoRich]
2012年、前身劇団であるデフロスターズ名義の初演作を再演。130分。
座卓を中央に据えながらも、客席で四面を囲みプロレスのリングのように仕立てられた舞台。開場中は本編と関係ないといいながら、マスク姿のプロレスラー風情が客席を楽しませつつ。
たとえば姉弟の喧嘩のシーン、どたばたと走り回るのはまるでプロレスのよう。そういう視点が自分に開ければ、すれ違い続ける夫婦や、それでも家を支え続ける肝っ玉母さんな妻も、あるいは夫とその父の確執も静かながら、それぞれに格闘し続け、暮らし続けるということが、まさにプロレス、という物語は切実なのです。
なよっとした男子中学生を演じた吉田電話はちょっとキャラクタに寄りかかりすぎな印象はあるけれど、新たな魅力。初演に続いて肝っ玉母さんを演じた異儀田夏葉は年齢をかさね、切なさを内包しつつ、こどもたちをきっちり御する大らかさに説得力。こちらも初演に続いて子供を演じた佐藤達はいい歳のおっさんなのに子供に見えてくる確かな力が健在。姉を演じた川村紗也のふくれっ面は可愛らしく、近所の主婦を演じた今藤洋子は横座りの姿勢がやけに色っぽく、どきどきするアタシです。
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