【芝居】「枯山水」味わい堂々
2016.7.24 18:00 [CoRich]
池田鉄洋を作演に迎えて、7月26日まで空洞。90分。
遠距離恋愛していた男と一年ぶりに出会った場所で出会おうとしていた女はそれが果たされず、大酒を呑んでしまう。意識を無くした翌日、京都・竜安寺の石庭の真ん中で目覚める。昨晩友達になったキャバ嬢が呼び出される。寺の拝観が始まり、客が入ってくる。
京都・竜安寺を模した、縁側と庭。岩がいくつか、砂紋も描かれていて。その小さな場所で目覚めた女と呼び出された女のパニックで始まる物語はサスペンス風味。なぜこういうことになったかという謎解きと、どうやってこの危機的状況をみつからずにやり過ごし続けて謎を解くことに専念するか、というせめぎ合いで物語を推進します。 そこに恋の物語や鞘当てを盛り込んでみたり、笑いも目一杯に詰め込みます。
ゆるく見えて、結構緻密に組み上げられた会話や雰囲気もあったり、役者の力を味わうのが吉。呼び出されるキャバ嬢を演じる浅野千鶴は観客の視座で、この状況に悪態をついたり突っ込んだりが楽しい。取り残された女を演じた宮本奈津美は恋人に恋い焦がれる感じが可愛らしい。ワタシの座った席は一番遠かったけれど、見え隠れも可愛さを加速させます。女子高生を演じた岸野聡子の眼鏡女子っぷりもいいけれど、風俗嬢のはすっぱさもキマっています。男子高校生を演じた細川洋平はオジサンが高校生をやってるぷりがおかしい。坊主を演じた堀靖明はおだやかな会話で通しきるのはわりとめずらしい印象がありますが、もちろんそれでも安定感だし、巻き込まれるというコミカルな役は彼の強みだということを再確認するのです。
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