【芝居】「ラストダンス」国分寺大人倶楽部
2016.7.10 19:00 [CoRich]
国分寺大人倶楽部( 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10) の4年振りの公演は、解散公演。 12日までシアター711。105分。
117という映画館、先代オーナーが引退して息子が引き継いでいる。経営は苦しく、個展やライブなど映画以外の企画を新たに初めて多角化を図る。アルバイトは息子の同級生たちで、それぞれのつながりで企画を始めているが経営は回復しない。
開幕直後はその場所の終演という着地点を描き、そのあとは父親から譲られた映画館というか劇場が坂をゆっくりと下るように、何かの大きな転換があるわけではなくて、ひたすらにまっすぐ下ってい語り方はまさに終焉に向かうよう。
もしかしたら描いてるのは(父親の想いはともかく)サークル感覚で団体を運営することの難しさかなとも思うのです。思いつきをどう成功に結びつけるかに成功しなかったことだったり、あるいは偶然成功しかけた企画があったのに、それがするすると指の間から砂のように逃げてしまうことだったり。
シアター711を模したシアター117だったり、ネーミングライツが「花まる」だったりというのは何かの巻き添えという感じもするけれど、まあ楽しい小ネタなのです。
解散公演だからといっても、この劇団の物語の何かの写し鏡になっているかどうかはよくわかりません。ある場所が緩やかに衰退していく、ということを描くのはそういう意味では前の日に観た青年団に繋がるような感じというのはちょっと無理矢理か。終幕には、この場所をつくったオーナーの若かりし頃のシーンを置いて、それは何か新しいものの萌芽なのか、あるいは単にこのなくなりつつある場所へのノスタルジーなのか。
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