【芝居】「あっこのはなし」マームとジプシー
2016.5.4 17:00 [CoRich]
新宿駅新南口上にオープンした新しい商業施設の中にあるホールLUMINE 0のオープニングイベントとして過去作品3作を再演するシリーズ。2012年にtoi向けに書き下ろされ、2014年に横浜で上演された今作、アタシは初見です。元々の上演とは随分書き換えているようです 100分。4日まで。
シェアハウスする女3人。 あっこは、東京の大学に進学したが地元に戻ってきた。男とつきあったことがない彼女と一緒に三人は街コンに参加しようということになる。告白を煽るイノだが、彼女自身、居合わせた年上の妻子持ちの男面倒くさいと思いながら付き合う。フミは酒に強くて。
30歳ぐらいの女たち、山登り、街コン、中華料理屋の女子会、服を買いに行くとか岩盤浴とか、仕事は面倒だと思っていても友達とのシェアハウスも含め楽しい日々を送る楽しい日々、 男と付き合ったことなかったり、あんまり人気のない口べたな男になんとなく付き合う気持ちだったり、見も知らない男からブス認定されたり、あるいは不倫だったりとやや面倒くさい恋とか男とかにちょっと乱れる気持ち。
そこにやけに生々しい女性の身体にまつわるいくつかのとことを紛れ込ませます。卵管が捻れる話とか、VIOライン(なんて言葉初めて知ったけど)とか、自分の性器に向き合う話とか。あるいは性的なことじゃなくても、子育てに男性が居るというイメージが湧かないという話だったりとか。潑剌と楽しいばかりじゃいられない、しかしまだまだ人生の先にいろんなことがありそうな、という30歳という「とき」を切り取っていろいろに混ぜ合わせて、しかも全体にはコミカルな雰囲気を纏って見られるのは、アタシには楽しい。
手法のためにいろいろやっている、とどうしても感じてしまうのはアタシがこの作演であんまり得意じゃ無いところで、どうしてもアタシの中では優先順位は低めになってしまう劇団です。今作においてもその苦手なところはやっぱりあって、場面をスライスして繰り返すことだったり、「あっこの、話」の区切りを変えて「あっ、この話」「あっこの鼻血」とかやってみせるのをさらにスライドでみせる意識的なダサさだったり、役者が役者を持ちあげて移動する感じだったり、どうしても苦手意識が先立つアタシです。
それでも、ココを見ようと思ったのはアタシの友人のススメで、それは「休むに似たり」が好きならぜひ、といわれたらそりゃ見ましょうという気持ちに。30代ぐらいの女性のあれこれをコミカル多めで見られた今作は、ワタシには口当たりがよくて楽しくみられたというのも事実だけれど、だからこそ、手法のための手法に見えてしまうあれこれがどうしてもノイズに感じられてしまうアタシなのです。
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