【芝居】「ナミヤ雑貨店の奇蹟」ネビュラプロジェクト
2016.4.30 17:00 [CoRich]
2011年から雑誌連載され、2012年に単行本として出版された東野圭吾原作の物語を 2013年にキャラメルボックスで初演。多くの客演を迎えてネビュラプロジェクトでのプロデュース公演としての上演。 5月1日までZeppブルーシアター六本木のあと、大阪ではBRAVA!の閉館公演になっています。135分。
泥棒のあと閉店した店に隠れた若者たちが出会った不思議な現象。さらりとはいってくるSF風味に拒絶感がなければ、それぞれの時代の年を表示したり(ちょっと映される場所が高すぎて気づくのに遅れたアタシですが)、全体にわかりやすい印象です。
金持ちの娘と工員の許されなかった恋、その想いが時空を越えるという奇跡を。このいちばん外側の物語 、初演時にあったか記憶が相変わらず曖昧なアタシですが、この部分はファンタジーとしての説得力を補強するのです。
OLからホステス、キャリアウーマンまでを演じ分けた岡内美喜子が素朴さ、まじめさの中のコミカルが嬉しいし、物語のリズムをつくります。歌手となった女を演じた菊地美香はなんか可愛らしいひとだなぁと思っていたら中盤での歌声にびっくりするのです。これは確かに客演を迎える公演での明確なメリットなのです。
正直に云えば、このブルーシアターはもう無くなってしまった青山劇場(円形じゃないほうの)にちょっと似ている天井が高くてそのわりに傾斜がゆるくてという広い空間で、ミュージカルなら気にならないけれどストレートプレイにはちょっと難しい劇場です。最後方から観たわけではないけれど、この劇場で不満なく芝居を成立させる役者の安定感は確かです。もっともこの劇場の一番の問題は元々仮設なので、それぞれの駅からの動線がやけに遠いところであの喫煙所の先にある非常用っぽいあの階段から上がれればなあ、と、この前この劇場で観たときから思うアタシです。ええ、それは芝居自体とはまったく関係ないのですが。
| 固定リンク
「演劇・芝居」カテゴリの記事
- 【芝居】「業界~恥ずかしながら、ボクらがこの世をダメにしてます~」Tom's collection(2025.03.22)
- 【芝居】「ズベズダ」パラドックス定数(2025.03.20)
- 【芝居】「夜明けのジルバ」トローチ(2025.03.08)
- 【芝居】「ユアちゃんママとバウムクーヘン」iaku(2025.03.01)
- 【芝居】「なにもない空間」劇団チリ(2025.02.27)
コメント