【芝居】「全員彼女」競泳水着
2016.4.16 17:00 [CoRich]
2012年、作家の上野友之の別ユニットで初演された作品を劇団で上演。性別を入れ替えた新バージョンと交互上演。 ライターの男、会社勤めの女は、ある飲み会で知り合いになり、同棲するようになる。忙しい女の気持ちが高ぶり、女は4人に分裂してしまう。それぞれの日々だが、満たされない気持ちは残る。
ベースの物語は一緒ながら、分裂する人数が変わっていたり、細かなところを変えているようですが、例によって初演の記憶が曖昧なアタシです。
あまりにも想いの強すぎる女とはいいながら、仕事、サブカル、料理、ピュアというそれぞれのしたいことができる四倍の時間。 一人の人格の中に複数あるパーソナリティ、それを実体化してみせることで、プリズムのようにいろいろな横顔をみせていきます。
最初は一人の女が男と出会い、デートを経て同棲に至って四人になるという流れで見せて、もう一度同じシーンを早送りでなぞります。そのとき女の側は内面に居る四人という感じで、内心のつっこみであるとか、言えなかった気持ちだとかを描く反面、男の側にも隠隠されていたつきあっているというよりはカラダの関係を思わせる女の存在。前半で意味ありげに時々現れますからそう驚きがあるわけではないのだけれど、後輩の女の存在も含めて、「彼女たち」よりも、この周りにいる女たちの不穏な存在のほうがワタシには面白かったりするのです。 なんせタイトルが「全員彼女」ですから、この二人だってもしかしたらそうじゃないか、と考えてしまうアタシです。それをにおわせながらも、明確に描く感じではないので、妄想をひたすら膨らませるだけなのですが。
初演では誰がどの役なのかわからなかった、という不満は、今作においては同一人物もキャラクタ分けされた配役表のおかげですっきり。助かります。
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