【芝居】「北限の猿」無隣館
2016.4.17 18:00 [CoRich]
92年初演。ワタシは96年、 2005年, 2010年 を観ています。
年代を経て、スマホはオープニングにちょっと登場したりはしますが、学生もだれもPCをもってないというのがイマドキとは違う雰囲気なのは変わりません。現代的に替える必要がないぐらいに、猿から進化した人々の話、なのだと思うのです。そう思えば、最初にちょっと出てくるスマホは「2001年宇宙の旅(wikipedia)」の猿が放り投げた骨か、というのは考えすぎか。
静かな中にたぎる気持ち、ちゃらちゃらしてる人、などいろいろな人々が交錯する場所という「カガクするココロ」と共通の場所で、時間が経ってもそう変わらないという人間というものを描く物語の根幹は変わりません。
人々がボノボやどこかの民族の話としてする妊娠と中絶(間引き)の話を、当事者である妊娠した学生が 静かに観察するような視点。そこには必ず相手の男がいてというのは今さらながら気付くアタシです。
終盤で同級の四年生の女が薄笑いを浮かべたのは何だろう。 OBを演じた尾崎宇内は軽さもあって確かな力。 しかし、とぼける感じといい、どこもかしこも、平田オリザ節。良くも悪くもではあるけれど、この手法がきちんと伝承されていくのは役者を教育する、という明確な意思を感じますし、それは意味があると思うのです。正直にいえば、役者は玉石混合ですが、それはまあ、これからどうしていくかというそれぞれの役者の生き方なので。
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