【芝居】「憂いある永久機関」おちないリンゴ
2016.2.28 18:00 [CoRich]
115分。28日まで楽園。
自宅を使った絵画教室を開いている姉弟。近所の夫婦、美術教師が通っている。引っ越してきた女が見学に訪れるがわざといやがるようにし向けている。隣の家に引っ越してきた男は、姉も弟もなつかしく思う幼なじみだった。
家族が壊れてしまって長い時間を暮らしている姉弟、開いた絵画教室に集まった人々と、かつて楽しい時間を暮らし、しかし壊れる原因となった人々の二役を役者が演じることで進む舞台。教室の生徒たちがかつての人々に似てる、という台詞はあるけれど、現在自分の目の前に居る人々を通してあのころが見えているのかどうか、あるいは彼女の頭の中で記憶として再生されていることにすぎないのか、ということは明確には語られません。 自称未亡人の夫は、かつての幼なじみであったり、 絡み合わせた物語のおかげで、登場人物たちそれぞれに背負っているものがある人物を造型します。もっとも、必ずしも物語がある部分を担うという人ばかりではないのは、少々もったいない気もします。
絵画教室の教師を演じた木村佐都美は安心感。コミカルな役の彼女が好きなアタシですが、この物語で主役となればそれだけともいかず、痛し痒し。近所に引っ越してきた女を演じた加藤記生、回想でのかき回し感であったり、「自称未亡人」ゆえにあとから判る役柄であったりある種ラスボス感をしっかりと受け止めて。生徒夫婦の夫を演じた多田広輝は役としてはフラットだと思うけれど、不思議と味わいのある人物を造形していて、印象に残ります。
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