【芝居】「「人の気も知らないで」「ヂアロオグ・プランタニエ」」時間堂
2016.2.12 20:00 [CoRich]
70分。13日まで長者町・アートプラネット Chapter2。昼はともかく、夜はちょっと怪しい場所なので、慣れないなら京急・日ノ出町駅からがオススメのコース。ええ、いい呑み屋が一杯ある街ですがw。
一人の男に想いを寄せつつも伝えられていない女二人。どちらが自分のことを想っているか、どちらが相手のことを想っているか、あるいはどちらかが想いを遂げてしまったらもう片方はどうしたか。「ヂアロオグ・プランタニエ」(青空文庫)
同僚の結婚式での余興の相談のために集まる女三人。ほんとうは四人だったが、一人は不慮の事故で入院している。結婚とその事故のために仕事が急増している女は愚痴るが、それをよくないことだと咎める後輩「人の気も知らないで」(1)
短めの二本を並べた上演。何十年かの時間を経て変化したり変化しなかったりした女たちの意識という並べ方か。「〜プランタニエ」はとても観念的で一歩たりとも踏み出さないこと、現実を受け止めて生きていかなければならない、まるで植物かのように観察する雰囲気。あの人が私のこと好きかしら、親友も同じ人が好きになっているのはちょっと嫌だけど、でも彼女にも幸せになって欲しい気持ち。ぐるぐる廻るばかりで何も解決に向かわないように感じて、ちょっとばかりフラストレーションの溜まる会話という感じもあるけれど、解決が目的なんじゃなくて、共感と確認を目的とした会話、というある種女性たちの会話の雛形の一つを見ているよう。
「人の気も〜」は元々関西弁で書かれている戯曲をいわゆる標準語に置き換えて。序盤から軽妙さと深刻さが絶妙に同居していたオリジナルに対して、軽妙にさの流れに乗り始めるまでの間にやや手間取る感じもあるけれど、会話のこなれ方でどんどんn良くなっていく感じはありますし、それが出来るのがレポアートリーシアターのいいところ。
四つの席のテーブル、ここにいない一人という意味が見えたりもするし、テーブルを囲むように設置された客席から役者の移動を強いることで死角を減らす効果もあって、わりとうまいやりかた。 短めなわりには、ぐいぐいと引っ張る物語、コンパクトな上演が可能で、劇団がレパートリーとしては繰り返し上演するものとしては確かにいい選択の一本。
英語字幕つきの上演。シンプルにPCとプロジェクタでそういう上演ができるというのも、コンパクトな上演の利点です。
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