【芝居】「女子校育ち呪縛篇」有末剛 緊縛夜話 第十一夜
2015.11.2 18:00 [CoRich]
芝居と着衣の緊縛を組み合わせた世界は独特でおもしろいのです。この日限り。 90分。ザムザ阿佐谷。
高校の時の同級生たちが成長して呑んでいる。 ヘルパーの女は在宅介護の老女の痴呆で金を盗んだことを告白する。 モテる女全開の編集者は実は処女で耳年増になっている。 泥酔した女は気がつくと卒業間近の高校の時代に戻っている。
同級生、三人の女たちそれぞれの告白。盗み、モテてるという嘘、友達がいなかったということ。何かに囚われ、がんじがらめになっている女たちんの「気持ち」を顕在化するかのように、女たちは縄で縛られるのです。着衣の状態で縛り天井からの縄によって吊られるのですが、片足だったり、あるいは完全に宙に吊られる彼女たちは体幹こそしっかりしているものの、重力とのバランスには逆らわずにそこに「ある」雰囲気。
緊縛、と呼ばれるこれは確かにインモラルな雰囲気は満点だけれど、直接性的な色っぽさというよりはもう少し奥行きのある感覚を覚えます。それがさらに加速するのは、終演後に設定された懇親会なのです。観客の希望者から抽選で三名が「体験緊縛」をできるのだけれど、男でも女でも酒を飲み話しながら眺めている構図というのも妙にインモラルで、しかし不思議なグルーブがそこには立ち現れるように思えるのです。
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