【芝居】「そのゆびにぎって」Pityman
2015.11.21 14:00 [CoRich]
兄妹は一緒に暮らしている。兄は保育園の園長、妹は恋人ができた。二人は母親から捨てられたと思っている。兄は自分の身体で妊娠しようとしていると妹に告げるが妹は受け入れられない。
母親に捨てられたと思っている兄妹。母親は歌い手で、離婚したというあたりまでは物語として語られ、兄妹にとってトラウマとなっていることが示されます。 物語の核となるのは兄妹と母親、それ以外の人物たちのシーンはごく短く、物語の中で担う役割もごく限定的です。率直にいって、物語が必要としている人物に対して役者が多すぎる印象が強いのです。ほんの数分、物語とはあまり関係ない部分のスケッチとして置かれる役というのは映像ならばあり得るのかもしれないけれど、この規模の小劇場の舞台としては正直、あまりいい印象を観客にも与えないと思うのです。
核となる3人以外、保母の二人は物語とは関係ない部分でいいシーンがあります。とりわけ 保育園の園長として働いている男に対して微妙にモーションをかけようという既婚の保母のシーンはちょっとどきどきします。自分を見てくれる異性がいて揺れ動く気持ちの細やかさ。が、それは物語に対しての効果がほしい。恋人が居る保母のドキドキは実に可愛らしく。演じた佐藤友、普通の女性、という役が思いの外いままで少なくて、もちろん、等身大の女性もきっちり。
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