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2015.09.08

【芝居】「平成舞姫(しばらくは木の家)」(D)第27班

2015.9.3 20:00 [CoRich]

短編集のDバージョンは新作という「しばらくは木の家」。平日20時開演がありがたい。75分。

オーナーの男が階下に住み、二階に女性三人が入居するシェアハウス。ともかく安く、金が無かったり、貯金が趣味だったり、旅行好きだったりという女たちが住んでいて、オーナーとも仲がいい。夏の終わりのある日、住人の一人が友人と受けた宿題代行のアルバイトの締め切り間際となり一緒に片づけようと訪れる。
まあ、家主が男で女性専用、というシェアハウスというだけで物語のおおまかな構造は見えてしまう気はします。女性それぞれ、恋人が居たり、隠してる恋人が居たり、色恋とは無縁だったり、口説かれたり。女たちは一人を除いてそれぞれに口説かれていて、自分だけを見てくれているとおもっているけれど、その綻びが一気に噴出する一日。探偵よろしくその悪事を暴く(このあたりがサスペンスコメディなのか)のは口説かれなかった女なのが爽快。演じた紗弓はほぼノーメイクというかモテなさそうなメイクなのかがコミカルだけれど、終演後ロビーに現れた彼女はきっちり化粧をしていて美しく、ああ、化粧って凄いな、と思うのです。 訪れた友人を演じた梁稀純は、大泣きの演技がやや嘘っぽいといえばそうなんだけど、重奏低音のようにずっとその「音」が聞こえ続けていると、気持ちが揺さぶられるような力強さがあります。

アタシの友人が言う、 「勝手に想像した『休むに似たり』( 1, 2)」というのは、最後の一瞬の、女たちが笑い合う、ということに集約されていると思います、それはその一点だけが繋がっているだけだけれど、確かにそうかな、と思ったりも。でも、じてきんのそれは敵は存在しないし、劇中の台詞にある(バブルを経験してきた彼女たちの)「のんびりなんだよ」な世代と、今作の彼らの(失われた何十年の)若い世代との描きたいことの差は大きいとも思うのです。

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