【芝居】「夢十夜を遊ぶ夜─小説『夢十夜』を、鳥山フキが好きにする─」Produce lab 89
2015.7.3 22:00 [CoRich]
鳥山フキが、夏目漱石の小説「夢十夜」(青空文庫、wikipedia)をモチーフにしながら短いシーンを繋ぐ65分。4日まで六本木・新世界。
本を読んでいるように、夢十夜のいくつかのシーンを抜き出してリーディングし、その合間にごく短いシーンを挟みます。初っぱなは「夢の話って誰でも書けるよね」というパンチを繰り出したかと思うと、「ワタシ美人だから好きになっちゃうでしょ、と突然言い出す女に戸惑う男(は、つまり男が見てる夢か)だったり。眼鏡まみれになるのも、勉強実は好きだったは夢に着地させたり。
酷い歌歌っちゃったらワタシの人生しばらく苦しいといってみたり。何かのテーマがあるでもなく、でもありそうな、あったかもしれない、しかし良く考えると理不尽だったり筋が通ってないミニマムな会話を取り出してみせるのが抜群に巧い作家なのです。
ずっと座ってられないからジジイになったと云ってみたり、 今は24歳で30歳になったら元気なくなるし友達居なくなるし、なんて若い頃は頃は確かにそう思ってた切り口があったり。これは夢とは対極の現実だけれども。
かと思えば、音楽家に凄く怒ったことあるかと聞いたり(小松菜安く買えなかったからが笑った。ワタシも小松菜毎週買ってるw)、あるいは夢十夜にあるような、背負って歩く話もまじっていたり。
細やかな可笑しさ、が好きです。ここまでに書いたのもそうだし、「ニコニコな眼鏡」もそうだし、 手紙は一枚づつ折りたたむもんじゃないよも、なんかありそうな感じでおかしい。
嫌われがちな客席でメモしてしまうアタシです。どうせ読まないことが多いけれど、ヒントになる単語だけでも書き付けていると、書いている今でも豊かにシーンが思い浮かぶ、なんてことがたまにあるから、 またやめられなくなっちゃうな、と思ったりするのです。もちろん、その瞬間に見て笑って、劇場を出たらすっぱり忘れる、という生き方も素敵だなと思うけれど。
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