【芝居】「『鱈。』の(に)」Hula-Hooper
2015.5.23 19:00 [CoRich]
23日まで渋谷gee-ge.。休憩10分を挟み85分。
海底で暮らす人魚の姉妹たちは人間の世界を垣間見て騒いでいる。そのうちの一人の婚約者は、一人は地上に出るための薬を開発しようとしているが、気になっているのは別の姉妹だった。ある日、嵐で溺れているところを救った王子に一目惚れした末娘は魔女に頼んで人間の姿にしてもらうが、引き換えに声を失ってしまう。
「人魚姫」を物語に引いて、姉妹たちの物語に。多くの曲を盛り込むのはこのシリーズの特徴だけれど、アカペラだったり、自分たちでの演奏が多めになっていて、ポータブルというかどこにでも持って行きやすい上演形態に進化。曲の迫力という点ではやや平板になっている感もあるけれど、結果的には女たちのそれぞれの切なさが前面に感じられるようになっていると思います。 人魚姫を複数にしたことで、恋すること、変わっていくこと、あるいは何かが人と違っていて、あるいは何かを待っていることなど、さまざまな女性の生き方の切り口、みたいな多彩さでています。 結果的に、いままではもう少し馬鹿馬鹿しくやっていた物語が不思議な深さを持つようになっていて、大爆笑とか、笑わせるというベクトルを抑えて、きちんと登場人物たちを描くようになっているのも興味深いのです。いままでの馬鹿馬鹿しさが愛おしいアタシにはちょっとばかり寂しくもあるのですが。
菊池ゆみこ、円山チカの歌がとてもいい。こうやってメンバーが集まっていくのだ、ということを目の当たりにするような嬉しさがあります。
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