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2015.06.24

【芝居】「Fight Alone 5th」(Dチーム) エムキチビート

2015.6.17 21:00 [CoRich]

15分程度の一人芝居のショーケース企画。60分。

独身のアラフォー女、バーのバイトをしつつ会ってくれる男に金をつぎ込んでいる。とめてくれるのは「あたしがふたり」(中谷真由美 脚本:保坂萌  演出:佐藤貴也)
バーで待っている男、相手はもう5時間も来ないけれど金もなく携帯の電池も切れて出るに出られない。待ち合わせ相手は必死でやってきた。二人はずっと一緒なのだ「福井さんの話。」(福井将太 演出:大谷朗 脚本:國吉咲貴)
ネット契約の新聞を読むのを日課にしている意識高い系の男。普段はみない三面記事に目がとまる、女が殺された良くある事件だったがどうにも気になって「ニュースと遠い声」(大石憲 脚本・演出:詩森ろば)
文字が使われなくなった時代。卒業式で卒業生は筆を取り出して文字を書く「失われた言語を求めて」(鈴木朝代 作・演出:松澤くれは)

長期間の公演でしかも一日に何度も上演され、遅い時間の上演もあったりして観る都合は付けやすい企画。アタシは初めて拝見します。一人芝居、短編というフォーマットはシンプルでわかりやすい反面、実は芝居としてはなかなか、一人語りだったりト書きだったりとのやや不自然なものになりがちではあって、難しいところ。落語のようなものを避けようとしてるのかもしれませんが。

「あたし〜」は二人の会話、という体裁。最初は片方の一人の台詞だけですすみ、途中で最初からもう一度同じ会話をもう一人の台詞だけで進みます。一人の女の頭の中での脳内会議よろしく、ダメだと判っていてそれでいいのかと自問自答している感じ。対話部分の前半と後半で観客が得られる情報が大差ないのは折角のこの形式なのに勿体ない。でも、金を払って幸せになってもいいじゃないか、という切実さから、終幕近くで読み上げられる「意見書」は、手を10秒繋いでほしいとか、LINEの返事がスタンプばかりなのが寂しいとか、 ほんとに小さなことが満たされない女の向こう側に見える可愛らしさ。しかも紹介会社を介して会ってるというずぶずぶとか、その金額のあまりの些細さ、それぐらいの金銭感覚が楽しい。

「福井さん〜」は待っている男、待たせている男、二人があってからの三つのパートで構成。最初のパートで恋人を待っているのに酒が飲めないままケーキを渡そうと5時間も待ってるというゆるく情けない感じを作り、二つ目のパートで、その相手が若くイケメン男で、でもいわゆるホモセクシャルとは違う仲の良さ、長い関係だということを示し、三つ目のパートで実は待っていた男が聾唖だという話を足すという具合に、時間が経つにつれて観客が想像してる関係がくるくると変わっていく感じが巧い。なにより、待たせている男に変わったときのイケメン感が凄くて、ちょっと声にでてしまうぐらいにビックリするのです。二人の関係が互いの敬意で保たれているという気持ちよさ。ゆるやかに時間が流れている感じが楽しいのです。

「ニュース」は男の一人語りだけれど、客に話しかけるというスタイルをとることでスタンドアップコメディ風(コメディじゃないけど)の形にして見た目の目新しさ。ネットニュース、Facebook、画像検索とスマホを使いまくって、ふと興味のあることに拘泥して調べてしまうという偶然を描く導入と、終盤に至って明かされる関係のコントラストは短編だから生きるという気がします。

「失われた〜」は、正直にいえばよく分からない話でした。タイトルは「〜言語」ですが、台詞は喋っているので言語はあるので、失われてない。まあ「〜文字」という意味でつけたのでしょう。それを書道で、というアイディアは面白いけれど、あの客席の構成では書いているシーンが見えないのはストレスになりがちです。何かの決意を持ってい卒業していく、という力強さは、少し眩しいぐらいに嬉しい。

<-- Team【D】 福井将太(エムキチビート) 演出:大谷 朗(演劇集団円) 脚本:國吉咲貴(くによし組) 『福井さんの話。』 とあるバーにて。福井さんと僕は年が三つ離れていて、10年くらい一緒にいる。他の人だと成立しないような、二人の、面白い関係の話。 鈴木朝代 作・演出:松澤くれは(<火遊び>) 『失われた言語を求めて』 卒業式。私は武器を手に入れた。その筆はコトバを残す。三年間の思い出を胸に、女子高生だった私はいま、あなたに伝えてみたい。はるか昔に滅んだ文字を使って。青春の刹那を、未来永劫、忘れたくないから。 中谷真由美 脚本:保坂萌(ムシラセ) 演出:佐藤貴也 『あたしがふたり』 彼氏いない歴18年。彼氏がいた時の振る舞い方は忘れたっていうか、彼氏がいる状態の蓄積がほぼ皆無に 等しい。 マズイのはわかってるのに、もう一人の自分が「おまえそれでいいのかよ」と説教を垂れてくる。 自我と自分の戦いのお話。 佐野功・大石憲 脚本・演出:詩森ろば(風琴工房) 『ニュースと遠い声』 コーヒーを淹れて、毎日、ネットで契約してる新聞を読む。社会人のたしなみ。 気になる記事だけナナメ読み。 いつもなら見向きもしない三面記事を、気まぐれに開ける。 そこからとつぜん声が聞こえた。そこに、いたんだ。 -->

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