【芝居】「ころころころ」遠吠え
2015.2.28 14:30 [CoRich]
1日まで荻窪小劇場。 卒業したくなかったら体育館の裏に集まることを呼びかけるチラシに応じて集まった女子高生たち。 ひとり、もう亡くなってしまった少女のことが見えている女子高生は、ほんとうに離れたくなくて、本気で卒業式をボイコットしようと思っているが、他はそれほどでもなく、卒業できなそうな崖っぷちだったり、卒業した先が楽しみだったり進学が決まっている。が、 ずっとみているもうひとり。
焼却炉が近くにある体育館裏。最近っぽく、ジャージだったりブレザーだったりとわりと自由な服装。卒業間近の彼女たちが別れること、未来へ進んでいくというそれぞれの分岐点直前の刹那というか一瞬を舞台に物語がすすみます。結果的にはどうしても卒業したくないのは張り紙をしたのとは別のただ独り。他の人々は同調してはいるけれど、卒業した先が楽しみだったり進学を楽しみにしてたり。あるいはまだ卒業の崖っぷちだったり。
いわゆるセーラーの友達と別れたくないひとり。12年前に自殺した少女で、それが見えてしまってずっと友達で。 同じ日が永遠に続く繰り返しから抜けられないひとりを助け出すのはずっと見ていた同級生という終盤。さらにもう一つ、三人が出会ったシーンがあるのもいい感じ。
正直にいえば、物語に対して人数が多すぎる印象はあります。物語を駆動する三人はともあれ、ほかはそう多い人数でなくても語れそうに思ったりもするのです。
見続けている同級生を演じた田中渚はクールに、しかし優しい視線が格好良く。卒業したくない女子高生を演じた、るんげは可愛らしく、しかし内に閉じこもるような造型に説得力。
終演後のトークショーは作演と、新しい数字(という劇団)の佐々木琢で。なぜか彼らの手元には数枚の紙。なれそめだったり、どこがどうだったりの会話だけれど、観客の質問はしないで、「ごめんなさい、ここまでしか書けませんでした」というトークショーのプロレスな雰囲気が楽しい。
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