【芝居】「晴れ、ときどき束縛、のち解放」池亀さん、他
2015.3.28 15:00 [CoRich]
ぬいぐるみハンターの池亀三太による個人ユニット、2013年の作品の再演。 (1) 65分。29日までRAFT。 犯罪の加害者の家族と、被害者をめぐる物語。誰が被害者で誰が加害者かがわりと知れ渡ってしまう地方都市のある種の息苦しさ。わりと長い間その状況に甘んじできた姉妹がこの土地を出ると決めるに至ってわざわざこんな犯罪めいたことをする不思議に、着地点を決めないまま跳んでしまったこと。この土地を出て行くためには勉強ができて、ある程度余裕があるというのが、少なくとも彼らにおもいつく唯一の選択肢。いわゆる「マイルドヤンキー」を地で行く感覚は、の「池亀さん、他」のシリーズの真骨頂で、実は若い作家でもあまりこのテイストで描く作家は少ないように感じます。
基本的な物語は再演になっても変わらず。しかし、印象はどこか異なります。女優たちの声質がどこかころころした似た感じゆえなのか、あるいは初演では屈強だった男の造型と華奢な女たちのコントラストが一つの形をつくっていたのが、バランスがかわったゆえか。切実さが薄れたように感じちゃうのは、もしかしたら、地方に住まなくなったあたし自身の変化なのかもしれません。
2013.12 | 2015.3 | |
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花(姉妹の姉) | 片桐はづき | たなか沙織 |
花(姉妹の妹) | 榊菜津美 | 小川千尋 |
花(姉弟の姉) | 浅川薫理 | 大石洋子 |
花(姉弟の弟) | 後藤剛範 | まきざうちみゅーじ (牧座内音楽) |
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