【芝居】「現役女子中学生アイドル連続失踪事件」池亀さん、他
2015.3.28 17:00 [CoRich]
こちらは新作。 29日までRAFT。65分。
中学生アイドルの解散コンサート、楽屋。リハーサルを控えて騒がしいが、当の本人たちはその感慨もあるのかないのか。弁当屋が弁当を届け、マネージャーと無駄話をする。メンバーの一人の知り合いが、田舎から上京してまで迎えにくる。
メンバーたちはマネージャーに何かを企んでいる。弁当を食べたメンバーはおなかが痛いと次々といいだす。
いままでの「池亀さん、他(いけがめさんた)」とはずいぶんテイストが異なる印象の一本。明確な物語はずっと後退して、それぞれがうちに秘めた想いはより内側に向いていて、正直に云えば多くの積み重なる雑談が積み重なって提示されたこの一本をどうやって扱えばいいのかわかりかねるアタシなのです。
中学生たち、に見えないのはご愛敬。当日パンフで作家の云う「地に足が付いてない」のが「いい意味」に作用したというのはどういうことなのか。謎は謎を呼ぶのですが、単に斬って捨てるにはおしい引っかかりもいくつか。
当日パンフに名前のない作演が序盤に弁当屋として現れ、楽屋で一人居たマネージャーとの無駄話。ヤクルトスワローズが勝ったことに盛り上がる弁当屋が野球がわからないマネージャーに執拗に野球ネタをねじ込もうとする会話。ヤクルトスワローズとサイドスローという単語ぐらいは知ってるというマネージャーにそこから無理矢理野球ネタを広げようという無茶ぶりの掛け合いが楽しい。
あるいは酔っ払いのリーダーとマネージャーのグダグダな会話。どこか惚れている女と、いなしてはいるけれど、どこかほだされそうな男と。もうちょっと大人な二人ならすごくいい密度と温度で進んでいる会話でみたい感じはあるけれど、なんぼなんでも中学生の設定としては少々無茶に思うし、物語全体や、あるいはせめてこのグループの解散からな想いにつながるような感じならばなぁと思ったりもします。 リーダーを演じた菊池真奈美の酔っぱらいはステロタイプではあるけれど可愛らしく。マネージャーを演じた安東信助の困り顔な中年男な雰囲気は味わいがあって楽しい。
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