【芝居】「丘の上、ただひとつの家」鵺的
2015.2.11 19:30 [CoRich]
16日まで雑遊。110分ほど。
亡くなった父親が残していた指輪と手紙が1年経ってから見つかった。家を出た母親に渡してほしい、というものだった。奔放な母親とはまったく交流がなく妹も夫も反対したが姉は会いたい、と弁護士に依頼する。 母親がその後別の男と産んだ娘と息子が見つかるが、母親のことを憎み、会わせる気はないという。
奔放な母親をめぐる二組の姉妹・姉弟の物語、という枠組み。序盤にあるのは、ごく普通に生きてきた姉と夫、妹。母親はひどい人だった記憶はあるけれど、父親の遺言というか手紙をきっかけに会いたいと考える姉。中盤で語られるのは、世間からはきっと離れて生きていこうと考えたもう一組の姉弟。ここから物語はどろどろ、というよりはこれでもかと近親相姦というインモラルを詰め込んでいくのです。
同じ母親から生まれたけれど、ずいぶん異なる立場をとる娘たち。理性的に考え(すぎ)て子供を作らない選択をとる立場に対して、母親のインモラルによって生まれた自分の身体を使ってまで恨みをもって再生産しようという姉弟たち。それは物語の中では復讐だったりと、心の在処の違いと語られているように感じるけれど、どこか二組の姉妹(弟)の生活レベルの差がそれぞれの心の在りように影響する、というもう一つ外側の理由も添えているようにも読むアタシです。 正直に云って、決して見やすくはありません。どこに救いがあるのか、という行き詰まり感もあったします。アタシの友人が云うとおり、母親が幸せな結婚から家を出て、急旋回して兄と子供を作る、ということに至ったあたり、ついていくのが難しいなとも思うのです。
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