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2015.02.08

【芝居】「暗く暖かな日々」小松台東

2015.2.5 19:30 [CoRich]

8日までOFF OFFシアター。100分。

母親が入院してそろそろ危なくなっている。父親は別居していて、実家に居るのは妹と兄、兄の恋人だった。時々訪ねてくるのは、母親の妹とその夫、出て行った父親の友人たち。
ある日、伯母夫婦が訪ねて来たところに父親が戻ってくる。前のときのようにウナギの骨をお土産にもって。妹は父親を許さない。

父親が出て行って、ずいぶん経った家族。平穏な日々を暮らして、母親が入院したけれど、ちゃんと暮らしているけれど、そこに突然現れた父親ゆえに、気持ちがかき乱されるのです。それは父親を唯一の友人という(ちょっとチャラい)男の計らい。時間は経ってしまったけれど、母親が危なくなっているのだから、家族が勢ぞろいできる最後の機会ではないか、という想いゆえなのです。

いろいろな関係をぎゅっと詰め合わせています。物語の骨格になる父母・兄妹だったり、妻の我が侭を許す夫だったり、妻に先立たれた男だったり、これから結婚する予感の同棲だったり、母の再婚相手になじめない人だったり物語の終盤に至り、妹がうれしそうに笑う元の同級生と恋仲になるんじゃないか、という未来が開かれた終盤が嬉しい。

終盤にもうひとつ、 妻に先立たれた男が独りで生きていて、涙で濡れたティッシュを受け取ってくれることのうれしさを語るシーンは実によくて、うっかり泣いてしまうアタシです。

頑固に父親を受け入れない妹を演じた浅野千鶴は、ダメっぽい兄と住む家の中をきちんと保ちつつ、看病にも通ってきっちり一本筋の通った人ゆえの美しさ。その幼なじみを演じた永山智啓は中盤の中だるみしそうなあたりで現れて、おかしな表情だったり笑顔だったり声量だったりと、観客のテンションをまき直すのです。 伯母を演じた小林さやかは我が侭で愛情を確かめる造型がほんとうに可愛らしい。しかし、前作での茨城弁から宮崎弁へ見事に。その夫を演じた佐藤達はどこまでも優しく、一瞬キレたとしてもそれすら優しく。父親を演じた坂口候一は引け目を感じつつもローンだって払い続けてるという家長という誇らしさを忘れないつくりかた。唯一の友人という男を演じた瓜生和成のトリックスター的な現れ方から終盤の泣きまで、実は物語の背骨になっているのです。兄を演じた松本哲也は作家を兼ねていて、小園茉奈演じる可愛らしく実はしっかりしている恋人というのはある種の役得か、と思ったりも。

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