【芝居】「gaku-GAY-kai 2014(贋作・銀河鉄道の夜2014)」フライングステージ
2014.12.30 18:30 [CoRich]
10分の休憩を挟んで230分。30日までSPACE雑遊。
星祭りの夜、ジョバンニは星空を見ながら気がつくと銀河ステーションという場所で、何にも悩み傷つくことのない機械の身体を手に入れないかと女に誘われる。気がつくと親友・カムパネルラ、作者・宮沢賢治を名乗る男も一緒に旅に出ることになる。女の元の恋人だという宇宙海賊によって、本当は女は夜の女王の一人息子なのに女装癖を許さず、自分の身代わりとなる男を捜しているということが知らされる。その姉もまた、自分のありのままを母親に受け入れられず、ともに夜の女王にありのままの自分たちを受け入れるように訴える。宮沢賢治もまた、この物語を大切な友人と別れる哀しさを忘れるために書いたのだという「贋作・銀河鉄道の夜 2014」。
11本のショー。
- 「アイハラミホ。の驚愕!ダイナマイトパワフル歌謡パフォーマンスしょー」 LI>
- 親戚の男の子を町に送っていったが大切なバス代を「佐藤 達のかみしばい 〜僕の話をきいてください〜」
- 昭和歌謡を「ジオマンのトリオでGO!」(ジオラマ・マンボ・ガールズ)
- 赤ん坊が育ち女になり、ヘルメットを身につけ銃をかまえて「路傍のマリア」(西山水木)
- 「リヴァイタル・ルージュ」(モイラ・ボルデリ)
- 「女優リーディング」(関根信一)
- 弾き語り「The World is Yours」(芳賀隆宏)
- 「ドラマリーディング『あーやと僕』」(作・伊藤悠子 演出:関根信一 出演・枝元 萌、佐藤 達)
- 「Por una cabeza 〜新宿二丁目午前零時〜」(ぶー子&てっぺん)
- 「中森夏奈子のスパンコール・チャイナイト vol.7」 (中森夏奈子)
- あの映画と、あの長寿番組「今年もアタシ、第二部で何かやろうかねえ」 (エスムラルダ)
短いショーが次々と観られる第二部もいつもの感じ。いわゆるゲイバーでのパフォーマンスっぽい、爆笑でパワフルだったり妖艶だったりするダンスやひどく下品な下ネタパフォーマンスに加えて、強い反戦メッセージを盛り込んだジェストダンスや、役者のとぼけた味わいが魅力で秋田で過ごした子供のころのちょっとした物語を膨らませた紙芝居、ゲイの恋人と行った宝石店の店員との会話を描く小説のリーディングなどそれぞれに楽しめる小品。
中森明菜の物真似を毎年続けてきた中森夏奈子は、いままでこそテレビにでられない拗ねた自虐ネタばかりだったけれど、紅白出演を控えたこのタイミングでは、腰は低くも自信に満ちあふれた、といった風情のパフォーマンスに客席からはかけ声までかかる盛り上がりが楽しい。
もう一編のリーディングはパワフルな女子に振り回される男子のイマドキ風なカップルを描く短編で、それは「猟奇的な彼女」風味でもあるのだけれど、ほどよく恋人な雰囲気でもあって、面白い一編。他での上演がされたこともあるようです。
アラカルト亡きあと、年末らしい楽しさいっぱいの風物詩として、私はまた来年も楽しみでならないのです。
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