【芝居】「ア・ラ・カルト アンコール」こどもの城
2014.12.18 18:30 [CoRich]
青山円形の閉館のため当初は25年目だった去年までの予定だった人気シリーズ (wikipedia)をアンコールとして26日まで上演。今年3月に復活した近鉄アート館の上演も嬉しい。休憩を挟み190分。
待ち人は今年も現れず、一人レストランを訪れる女は一杯だけのカクテルのつもりだったが「ギムレット」(2005) 年末ごとに集まる男二人、今年もこのレストランに現れたが、閉店の噂をなかなか聞けない「フランス料理とワインを嗜む会〜閉店するって本当ですか」 独身ばかりの男女が集う会もついに今年は残り二人になってしまった。男はずっと心に秘めていた想いを「シングルモット愛好会〜いつかは誰かとダブルでモルト」(2004) ショータイム ゲストと音楽監督とマダムの会話「マダムとクリスマス〜おしゃべりなレストラン」 老いた男と女。夫婦ではないようで、友達の関係のよう。デザートの名前で遊んだり、料理の話をしたり。でも、この歳で友達をつくるはのは難しい「シュー・ア・ラクレーム&プリン・ア・ラ・モード〜幸福の食卓」(2010) 一人で食事をした女、男が現れて、一杯のもうという「キャロル〜クリスマス・スウィート・メニュー」
今までのシリーズから何本かをリバイバルして再構成。、まあもっとも白井晃が居たらなと思わなくはないし、時代の流れとはいえ、ラスト、陰山泰のギャルソンがキャンドルで煙草点けて欲しいなとか。
「ギムレット」はアラカルトではスタンダードな雰囲気を持つ一本。このフォーマットのスタートをしっかりと。「キャロル」と対になっていてさまざまな短編オムニバスという体裁の枠組みをつくります。 パールオニオンなんてのが沈んでいたのかー。しらんかった。
「フランス〜」はアラカルト2の定番のシリーズ。ワインは赤も白も頼んだり、詰め込んでる感じともかく長いメニュー合戦みたいなのも楽しい。この店員たちの将来が垣間見得るのもちょっといい。高泉淳子演じるタカハシが、どれだけ毎年変わらないことを楽しみにしていたこの場所が無くなることに東京都と厚生(労働)省に罵詈雑言を並べたてるシーンが圧巻で思わず拍手。彼女自身の心中もまさにそうなんだろう。
「シングルモット〜」は陰山泰が現れての歓声と拍手。Rollyを告白できないちょっと弱気なサラリーマン、年上パワフルな女を高泉淳子の完成度の高い一本。男がミュージシャンで女はスタッフでずっと手伝ってるという関係もちょっといいけれど、男の思いになかなか気付かないどころか別の女への思いとの勘違いも楽しい。
ショータイムは、コルクが抜けない悩みも一発解決なスクリューボトルのCMめいた一本で笑わせたあと、かつての人気キャラクタ・山田のぼるが登場なTico Tico の出鱈目な歌詞とか、山本光洋が操り人形・チャーリー山本を演じる爆笑編、陰山泰の人気キャラクタのWater Melonman など盛りだくさん。でたらめな歌詞のJAZZというこのシリーズがもりだくさん。
「シュー・ア・ラクレーム〜」は最近のシリーズ、友達の関係という老いた男女。それでもちゃんと恋人の話しになるところが最近のアラカルト2流。
結局1998年から、記録はあやしいけれどたぶん毎年観続けてこられたのだと思います。劇場を税金で維持するにしても芸劇も青山もというのは虫が良すぎると思って結局署名はしなかったアタシですが、さすがに円形劇場がなくなるとこの演目も出来なくなる、というのはショックではあります。ペギー富岡に花束渡すの楽しかったな、とか、だれそれと一緒にいったな、とか、時間が積み上がってくると、無くなる劇場への想いは今さらこみ上げてくるのです。
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