【芝居】「もしイタ~もし高校野球の女子マネージャーが青森の『イタコ』を呼んだら」青森中央高校演劇部
2014.11.29 17:30 [CoRich]
29日まで、にしすがも創造舎。フェスティバルトーキョー(F/T)の一環のステージは超満員。
弱小な県立高校の野球部は去年大会での大敗が災いして部員が不足、今大会への出場も危ぶまれて練習にも気合いが入らない。新たに女子マネージャーとして入った2年生が奮闘するも空回りしている。 ある日、チームメイトや家族を一度に失った傷が癒えない転校生が野球をしていたことを知り勧誘に成功する。勝ち目のないチームを強化するコーチが居るとき呼ぶとやってきたのはイタコだった。転校生は降霊の技術を身につけ、大投手の霊を呼ぶ。
高校の演劇部の被災地応援公演として始まり、多くの町や村で継続的に上演を重ねる一本。被災地での上演のために装置や照明を使わず、役者たちの肉声と歌声だけ、はては背景までも役者たちが演じることで成立させるというシンプルな上演形態は、被災地上演をした他の公演でも見かけるものではあって唯一のものというわけではありません。が、それをエネルギーに溢れる高校生が演じるということのパワーの凄みがあります。ちょっと体力消耗気味だったこの日のアタシは、その熱量に圧倒されるのです。
津軽弁にしても、イタコにしても、青森っぽさの味わいもいいけれど、実力とは違う力である程度は進めたとしても優勝には至らないという「余白」な感じもいいしし、単にキワモノアイテムかと思われた降霊を、終盤でもう一ひねり、震災に限らず大切な人を亡くした人に寄り添う「人間の営み」の一つだと描く視線が優しく、アタシの気持ちをふるわせるのです。
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