【芝居】「鼓劇・身毒丸」レトロチック演劇倶楽部バンビちゃん`s
2014.10.26 10:00 [CoRich]
26日まで上土ふれあいホール。札幌ハムプロジェクトと交互上演。 同じ空間ですが、ハムプロとは客席と舞台の位置を反転させていているのは巧い方法。
いわゆる身毒丸の物語。役を入れ替えつつ、舞台の奥行きを目一杯使い、アングラ風味に太鼓やキーボードの生演奏を加えた舞台。おどろおどろしい見世物小屋や奇妙な食事風景をとりまぜながら細かく、そして 目一杯のあれこれを詰め込んでいます。
そもそも演劇専用ホールでは無い場所ですから、この手の芝居が演じられることの多いいわゆるテント芝居に比べるとタッパも、広さも決して大きい空間ではありません。が、大勢の踊りにしても見世物小屋にしても、あるいは走り回ることにしても、その狭さに反して溢れるように表現を詰め込んだ仕上がりになっています。
若い女性、外国人、あるいはオジサン、身体の動く役者など、さまざまなパーソナリティの役者が集まるごった煮感は、一つの持ち味といえるかもしれません。舞台奥で楽器を生演奏しているというのがそのまま見えているのも楽しい。
出先から家の様子を確認しようと身毒丸が疾走するシーンが好きです。身毒丸の役者が入れ替わるシーンなのですが、何かのチェイスをしてるかのように二人が疾走している(テイで客席に向かって、そのばで走り続けるような...これなんていうんだろ)間、抜きつ抜かれつのデッドヒートをしているかと思えば、一人が抜かれ、後方に消えていく、その身体の動きの面白さ、役が入れ替わることをダイナミックに見せていて楽しい。とりわけ、抜かれて後方に小さくなっていくがわの身毒丸を演じた(鈴木大地)は、本当に身体のキレがよくていちいちキマるのがかっこいい。
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