【芝居】「鉛の匙」演劇裁縫室ミシン
2014.10.25 21:00 [CoRich]
26日までピカデリーホール。ごったに、サムライナッツと交互上演。
農業高校に入学してきた新入生たち。ダブってクラスをシメようと思っていたり、農業高校だけれど進学希望だったり、あるいはUFOに心酔したりな同級生や、学科は教えるけれどクラス運営には全く興味のない担任に囲まれた男。友達もできないし、気弱でいじめられがちだが、潜水艦好きで、心の中にはいつも潜水艦のキャプテンが居て気持ちを鼓舞してくれている。 が、AVの貸し借りやら教室で見つけたフィルムカメラの念写で盛り上がりつるむようになる四人。何かの危機が迫りつつあり、念写で指示され、職員室の引き出しを全て入れ替えたり、学校内で焼き肉したり、豚でロデオしたり、あるいは麦畑に不思議なマークを作り出したりというミッションを完遂していく。
ワタシは未見ですが、漫画・銀の匙(wikipedia)にタイトルの着想を得たようで、そこから「農業高校」の生徒達のものがたりに。もっとも、blogなどで漏れ聞こえてきた感じでは脚本は相当難航したようで、 結果的には農業高校でなければならないという物語ではなくなっています。 それでも、 気弱な新入生が潜水艦好きで、心に秘めた強さの源は空想のラミレス艦長(映画「レッド・オクトーバーを追え」 wikipedia)に支えられて、校内でのさまざまなイタズラを完遂して友人達と打ち解けていく、という物語はちゃんと 青春グラフティ。SF風味な 謎の海洋情報伝送体なるものが人間を操って、というのはミシンがここ数作でよく登場させるモチーフ、 唐突に何かをしちゃう人物造型するのに都合がいいなぁと思ったりも。 さらには空想の筈の ラミレス艦長が潜水艦とともに唐突に現れる、なんていうナンセンス具合も楽しい。 正直に云えば、この物語の枠組みでも、ミシンならばもっと精度高く作り上げられるはず、 と思ってしまうのはアタシの勝手な思い込みなんですが。
男子高校生特有のがさつさと、スクールカーストの中でどう生きていくかというある種の生存戦略で、昼休みクラスを抜け出して別の教室で気の合った友達と昼ご飯を食べるというのは、 やけに説得力があります。デスクの引き出しを全部一つずつずらすとか、校内焼き肉とか、豚のロデオといった地味ないたずらの数々のへなちょこぐあいも楽しい。
ダブった同級生を演じた小山未来も、あるいは進学希望だけどAVにハマっちゃう真面目タイプを演じた宮下治美も男子高校生役ではなかなか無い感じで楽しい。(※初出時、お名前が入れ替わっていました。2014/11/5昼修正) 潜水艦好きを演じた米山亘の気弱そうな感じ、 艦長を演じた有賀慎之助の大人な男、の感じ、あるいはUFO好きを演じた滝沢秀宜のいっちゃってる具合もそれぞれのキャラクタが生きています。なにより教師を演じ、作家を兼ねる岩崎佳弘がいちばんぶっ飛んでる役、ある意味オイシイのだけれど、それに違わずぶっ飛び続けるのもたいしたもの。
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