【芝居】「とけない鎖」劇26.25団
2014.11.22 14:00 [CoRich]
23日までOFF OFFシアター。115分。
タレントを目指して上京したが芽が出ず、小説が注目された女の新作は自らの中学時代の話だった。看護師をしていた母は、男運が悪いという同僚の女、祖母、教師をしている弟、夫とともに暮らしている。母親はやけに金回りがよく、祖母や弟たちはそれにたかるように暮らしている。妹の付き添いでタレント事務所の目に留まった女は実家を離れたい一心で上京したのだ。
特に言及されてはいないものの、福岡の看護士による保険金殺人事件がモチーフのようです。四人だった看護士を二人に絞り込み同居させ、現実の出来事の外側に、その娘による小説がスキャンダルとなり世間から糾弾されるという枠組みを作って物語を構成しています。
金がかかるといいながら、実際のところ金に対する強い終着を持つ母親。男に恵まれず夫を殺して貰うことで安全を手に入れ同性愛の関係を持っている同僚。出所の怪しい金だとわかっていても金ゆえに離れられない祖母。娘が家を出られたのは若さ故の潔癖。現実の事件と作家による創作が入り交じり、金に執着する主犯のまわりに居る家族の存在を置くことで現実の事件とは異なる雰囲気を加えています。
金に執着した中年のオバさん、という風情の母親を演じたリサリーサがともかく圧巻。執着することの醜さ、派手であまり趣味の良くないワンピースの裾を託しあげ自転車に乗る姿を、パンツが見えるかのイキオイで見せることで、オバさん感がめいっぱいで凄みすらみせるのです。
現実の出来事の方は同性愛、殺人と週刊誌が喜びそうなネタが満載。正直にいえば、物語の中でみると、同性愛ということが少々唐突に現れ、生かし切れていない惜しさがあります。どちらかというと、この異様な状態のまま見て見ぬ振りをしていた家族の描写に力点があるように感じます。
胃に大量のアルコールを流し込むために使われたチューブを暖簾のように舞台奥に配しているのも独特の雰囲気を醸し出します。ぶら下がり健康器を置いてるのもどこか不気味な雰囲気。
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