【芝居】「暴走ジュリエット」柿喰う客
2014.10.19 13:00 [CoRich]
シェイクスピア劇をコンパクトに編集して女優だけで見せる人気のシリーズ。 26日まであうるすぽっと。85分。全く同じキャストによる「迷走クレオパトラ」と交互上演。アタシの観た回では出番の無い男性の役者が客席でパンフ売ったり、あれこれ喋ったりというのも嬉しい。
ロミオとジュリエット(wikipedia) をほぼそのままに。 舞台中央に円筒状のステージ、そのまわりに斜めに円周。物語はジュリエットを中心の視点で描いている感じがします。ジュリエットという特異点があったからこその、この悲劇。 今作ではジュリエットをちょっと勝ち気で魅力的に描きつつ、対するロミオを気弱に造型しています。イマドキな感じかなぁとワタシは思います。対立する二つの家をヤンキー風とナード風に造型するのも面白い。
いかんせん、役者の力の差は感じます。もちろん柿の役者の安定はあるけれど、見慣れないということを差し引いて、可愛い女優は大好きなアタシですが、ちょっと力不足を感じる場面も少なくありません。それでも幹となる役者を適切に配置したことで、物語の表現としての骨格は強固です。
ジュリエットを演じた佃井皆美が本当に魅力的で役に説得力。 乳母の存在はコミックリリーフな色づけですが、時に物語の背景を説明したり、コンパクトに端折って物語を進めたりと、今作においては、特に中盤で重要な位置づけを担います。演じた葉丸あすかはおばちゃんキャラ全開だけれど、実に楽しくて物語を転がします。求婚する男・パリスを演じた高部あいは格好良く。
正直にいえば、ingressなるスマホゲームにはまっているアタシとしては、ゲーム音楽風のチープな音や、青とか緑とかという色合いのシーンの多さゆえに、対立する青と緑の陣取り合戦だと見えたりする瞬間があったりするけれど、まあこれはアタシがそう思っちゃうだけですね、そうですね。
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