【芝居】「怪人21面相」パラドックス定数
2014.9.21 19:00 [CoRich]
パラドックス定数の代表作 (1, 2) の一つ、三演め。23日までSPACE EDGE。
記憶力がすっかりザルなアタシですが、今作、 相変わらず、「はれもの」が物語に登場することを観るまでまったく覚えていないアタシです。 それでもこの空間のワクワク、そこで会話する四人の男たちのなんていうのか、かっこよさは揺るぎなく。 年齢を重ね上演を重ねて精度を上げ、 刑事はちょっとすごみを増してるし、はれもの、は角刈りが似合うような歳になってきています。 新聞社は朝日という設定だけれど、誤報騒ぎの昨今だと違うように見えるかな、と思ったけれど、そこはわりと変わらない印象。役員の印象はずっとフラットに想いを内包するという造形を安定して作り出します。
犯罪者の男たちだが、それぞれに背負う想いだったり逃れられない何かだったり。小さな場所だけれど、戦後の日本のあれこれが幕の内弁当のようにぎゅっと。 朝鮮総連、マスコミのスクープ、公安が隠し持つ権力と手段、会社にある後ろ暗い背景。長い時間のなかでねじれた国と国との関係というか。昭和の戦後という時代が持つある種の怪しさ、後ろ暗さを物語に仕立てたのだなという筆力を堪能するのです。
三演め、となると他に観たいのもあるよなぁと思ったりも。 大正の地下鉄のあれ、やってくんないかなぁ。
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