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2014.08.04

【芝居】「それは秘密です。」チャリT企画

2014.7.27 14:30 [CoRich]

3日までアゴラ劇場。100分。 2016年8月、売れない芸人トリオのひとりが突然逮捕されるが、その理由がわからない。久しぶりの売れるチャンスを目前にした相方たちやマネージャ、恋人が心配して探すうち、もう一人、恋人と名乗る男が現れて警察で取り調べを受けていることがわかるが、依然逮捕の理由は明かされない。連絡がとれないことを心配した妹が上京してきて実はもう一人、次男が居ることがわかる。自衛官として平和維持活動のため中東に派遣され、無事帰国したが、自殺していた。訊ねてきた新聞記者は、重大な機密情報を、逮捕された男から受け取ったというが、当然知る由もない。

秘密保護法を危うく感じるアタシの肌感覚に良くあう感じ。もちろん浅い知識のアタシですから、こういう誤認逮捕は秘密保護法を理由には起こらない、ということはあるかもしれません。が、遺族にすら真実が語られないのは、何がを機密とするかについて、政府が恣意的に運用しうる、ということ、しかも逮捕されても理由が明かされない、というのが本当なら、それはあまりに怖いのです。

法律に詳しい人によれば、たとえば逮捕理由を告げずに尋問することはありえず、もしやれば調書で裁判で不利になる、といいますが、それでも取り調べの透明化もあやうく感じる昨今とのコンボだからその怖い感じは抜けません。もっとも、何が機密とされ逮捕されるかわからない、ということのアタシの恐れる気持ちは、「宮沢・レーン事件」(wikipedia)に関するNHKの番組を見たばかりだったからかもしれません。

恋人を演じた志水衿子のブリブリな女の子造形に目を奪われがちなアタシですが、いつもわりと気になる発音の癖が抑えめで台詞が聞き取りやすいという成長が嬉しい。逮捕された男を演じた松本大卒はチェルフィッチュ風の語り口が意外に巧くてびっくりします。もう一人の恋人を演じた熊野善啓がもう一役演じる玄人受けする芸人もちょっといい。刑事とゲイたちを二役に配するというのは確かに見た目の角刈りの違和感のなさといい、効率がいいなと思ったりおもわなかったり。

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