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2014.07.14

【芝居】「夏といえば! に捧げる演劇儀式 〜愛と絶望の夢幻煉獄〜」宗教劇団ピャー!!

2014.7.12 14:00  [CoRich]

四つのパートで見せる幻夢。
黒づくめの女たち、何かを反省しているような、すべてに絶望しているような
悲しいことを流してしまうガムを発明してそのはき出されたガムを集めて人々の絶望を仏像アートにする女。
私のカラダの中から出て行くもの、あるいは入ってくるモノ、握るモノ。
友よ、この音ではない、それじゃない。生活に戻る。

正直にいえば、みたことがなかったわりにアタシの、この劇団に対する拒絶したい気持ちがすごかったのです。団体名も、主宰が毎回のように失踪するということをウリにする芸風も、なにもかもが、見たくないと考えると云うよりはなんか脳みそがイヤイヤしてる感じ。とはいえ折角の佐藤佐吉演劇祭のラインナップ、乗ってみることに。劇場に入ってみれば、やけに手の込んだ装置だったり劇場全体のデコレーションだったりの気合いの入り方はハンパなく。 タダでさえ地下感溢れる劇場を、これでもかとデコレーション。魔術めいた人型、はたまた中東あたりの雰囲気に布で装飾された空間はともかく過剰に作り込まれていて、あるいは 女優ばかりということもあって(笑)、思いのほか気楽に楽しんでしまったりします。

「第九」をモチーフにした4部構成はそれっぽく理屈はつけているけれど、若さ特有の不安定さのようなことが全面に押し出てたりして、物語がない断片。音楽に対してアタシがもうちょっと素養があれば違う感想になる気もします。が、アタシには観念的な雰囲気すら溢れる舞台で、わりとテンション高いままで続く芝居ともパフォーマンスとも取れない「なにものか」はやはり少々手強い感じではあります。

アタシの友人は、通常のここの公演は作家が描こうとしていることがあまりにも壮大すぎて表現が追い付かない、という言い方をしてるけれど、今作に至ってはその主宰作家は失踪していて、別のメンバーが書いたりしてるわけで、そういう意味では劇団の真価をみたのかといわれると心許ないなとも。

コンビニでたばこを売るかのごとく、「悲しいことをすべて流していい思い出だけを残すガム」はちょっとファンタジーっぽくておもしろい装置として機能しています。流される悲しい出来事が具体的に描かれるわけでもなく、そういうものがある、ということを描いているだけなのが惜しい。あるいは色っぽさ皆無の男子の小学生レベルで尿ですウンコです言いまくるのもまあどうかと思うけれど、それを繰り返すうち、 後半に至り、女性特有な経血や、あるいは自分の中に入ってくる男、ということを描く女性に着地するのはまあちょっと大人な感じ。その章での配分というかバランスが少々もったいない印象で、結果として女性が見えてくる瞬間が唐突な感じがします。

最終章ではそれまでの3パートを「これじゃない」とといい、女優たちの日常っぽい仕草を大量に見せていきます。そこに物語があるわけじゃないけれど、そこまでの全てが過剰な芝居を詰め込んできたために、本格的な声楽での「歓喜の歌」という非日常感ではあるのだけれど、やけに可愛らしく彼女たちの日常に見えたりするのが不思議だったりもします。正直、拒否感が払拭されたかというと怪しいし、手放しで面白かったとは云えないのだけれど、思ったよりは怖くなかったな、と思うのです。

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