【芝居】「冷蔵庫に、晴れ」chon-muop
2014.7.13 19:30 [CoRich]
演目自体は3回目のようですが、店を変えての上演。この演目は初見、劇団として拝見するのも2009年の 連続公演以来なのでずいぶん間があいてしまいました。 https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2009/09/2009.html https://kawahira.cocolog-nifty.com/fringe/2009/11/chon-muop-552b.html ウルトラマンの商店街として有名な祖師谷大倉の商店街奥、空が広く見えるカフェ、MURIWUI。13日まで60分。
店には常連の女と店主だけが居る。そろそろ閉店という時刻か。
日常の会話をするうち、店主が「この店にははじめ、ハジメさんが居た」という。
彼は店を作り、仲間を集めて、開店して、いつも同じ席に座るガンコさんという常連客が居て、
連れが居たり居なかったり。それぞれにテキストを残していた。
店主は用があると店を出る。おそらくは数年後、常連だった女が店主になってまかないを作っていて、
常連の別の客が来て、またハジメさんの話をする。
どこか昔話めいた話を話す店主、語られる物語。 必ずしも上演されたこの店のために作られた物語ではないと思いますが、夕暮れ時、風が通る気持ちの良い手作り感溢れる店内に、どこかほっこり暖かかったり、あるいはちょっと寂しい気持ちだったりがないまぜになった物語。作家が出演することも多い 「トリのマーク(通称)」の「場所から発想する」というのを地で行くように気楽に楽しめるのです。
店を作り上げるシーンは、コントラバスをのこぎりのように弾き、太鼓を釘打ちのように叩き、(おもちゃの)ピアノの鍵盤をペンキの刷毛のように塗り、バンジョーでカンナのように削る、というシーンのいちいちが見立てに溢れていて、音も溢れていて、祝祭的な空間を作ります。 店が出来てからの常連たち、その店の雰囲気を決定づけるような常連客、しかし店という場所はそのままでも店主が替わり、客が替わり、次々と店が手渡されていくという時間の流れをこんなにも短い時間で描くのです。
冷房はアテにならず、小さな扇風機と、配られる小さな冷却剤と扇子・団扇、それにチケットとは別に購入が必要な飲み物(当然アタシはビール、ですが)だけが頼り。とはいいながら、アタシの拝見した日曜夜は、夕暮れ時にほどよく涼しい風がやや強め(むしろ傘が飛ばされそう) で、実に快適でした。終演後にもう一杯追加して、広いルーフバルコニーで過ごす時間は開演前も含めて実に快適、というのはまあ天候次第ではあるのですが。
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