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2014.05.11

【芝居】「酒と涙とジキルとハイド」ホリプロ

2014.5.5 18:00 [CoRich]

東京芸術劇場、18日まで天王洲銀河劇場。このあと大阪。120分。

ジキル博士の研究室。彼には可憐な婚約者が居るが、彼女はジキルのことを尊敬はしているものの、面白みがないと思っている。ジキルは人間の隠れた面を引き出す薬品を開発し、その成果を明日発表することになっているが、実はその薬は完成していない。一計を案じたジキルは、ある男を家に招く。 ジキル&ハイド、を下敷きにして、でもそんなクスリは発明されてない、いわゆるSTAP細胞のあれこれをわかりやすく揶揄しながらも、物語は自分の中に居るもう一人の自分をどう解放するか、という流れ。

女はむしろハイドに惚れていて、ジキルが嫉妬するという前半だけれど、後半ではそのクスリの実効がなくてもプラセボ(プラシーボ)効果で効くというところから、女が内に秘めていたことをさらけ出す のが好きなアタシです。

圧倒的に茶番なプラセボを一人で孤軍奮闘する優香、序盤こそ可愛らしいだけの造型(キライじゃないアタシですが)だけれど、まるでコントのように人格が切り替わるダイナミックレンジ(振り幅)が広がるのが巧い。この茶番をきっちり演じきれることに目を見張ります。 ジキルを演じた愛之助は真面目で面白みはなく婚約者には惚れていて、でも研究は出来ていないという物語のベースとなる、「嘘をつくしかない」という追い込まれ感をしっかり。 藤井隆はわりとべろべろばあ、なコントな表情で造型しつつも、彼女のことを一途に思う、という中盤の繊細さ。 迫田孝は実はこの場を支配するという黒幕的なポジション、他のの三人に比べてチラシのクレジットは確かに小さな字だけれど、ちゃんと対等なのが、アクト・ビガンあたりからわりと長い期間拝見してるアタシとしては嬉しくなっちゃったりします。(アタシの同級生のササキ君元気かしら)

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