【芝居】「大きなものを破壊命令」ニッポンの河川
2014.3.8 18:00 [CoRich]
9日まで東京芸術劇場シアターイースト。65分。
首締めジャックの出没で人々が恐怖している。高校を卒業する男は、一番強いのは自分たちだということを守るためにも対峙するのだといって駅前にでかけるが、逆に殺されてしまう。
軍隊を逃げ出した四人の姉妹、長女はかつて豆腐屋の見合いを断ったりもしたが、男に抱かれたいと考えて敵陣に乗り込んだ結果、半分機械の身体に改造されてしまう。
役者たちは腰にスピーカー、手にはカセットプレイヤーを持って、カセットをとっかえひっかえしながら音響として、そこかしこに仕込まれたフットスイッチを踏みつけて照明を切り替えて何でもこの四人で
こなしてしまう趣向。客席で四角く囲まれた舞台はさながらリングのようでもあって、パフォーマンスとしてがちゃがちゃとした大道芸っぽさが楽しい。
もっとも描かれている二つの物語は、互いには繋がらず、どこか荒唐無稽だったりシュールっぽかったり。高い密度で物語を紡ぐし、それを 見せきってしまう役者の確かなチカラはあるのだけれど、正直に云えば、コントというほど笑いを とるでもないし、物語に今ひとつ入り込めないというか興味が持てない感じがあって、いまひとつ 入り込めない感じが残ります。
四人姉妹の方の話では、小津安二郎風というか原節子風というかな喋り方だけで芝居にしてしまうのはちょっと面白い。長女を演じた峯村リエは、こういう喋りが意外なほどぴったりと似合って、魅力的。末っ子と首締めに挑む少年を演じた佐藤真弓のダイナミックレンジの広さが凄い。
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