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2014.02.26

【芝居】「ただえり」+「轟百合子の毎日」 リケチカ+ロージーとハワイマンズ

2014.2.22 19:30 [CoRich]

劇場主催の二人芝居×二本立て。休憩5分を挟み100分。23日までRAFT。

同棲してる男女。男は女のことがとても好き でたまらない。ある日、女は帰宅するなり唐突に「ワタシ、かわいい?」と聞く。産婦人科に行った帰り道で桃を拾ってきたのだ。女は子供が出来ないカラダなのだと診断される。桃は日々大きくなる。「ただえり」(リケチカ)
女子高生は購買部で万引きしたことを産休補助でやってきたばかりの若い女教師にみつかってしまう。いじめられているのではないかとしつこく聞き出す教師を面倒に思うのは、それを口にすると現実になってしまうからだった。教師はそれを見抜き、前向きに立ち向かう術を与える。前向きになった女子高生は教師に。「轟百合子の毎日」

「ただえり」は同棲をしているカップルが子供ができること、できないこと、諦められるかということ、についての物語。もしかしたらあったはずだった未来が閉ざされた気持ちの混乱。それぞれが様々の人に会い、会話していく中でゆっくりと堆積する自分の気持ちを緩やかに描くのです。

正直に云えば、これは物語の枠組みとしては二人芝居ではありません。役者は二人ですが、いくつものパペットを遣い、かなり多くの人数を登場させています。それを二人で演じきる感じも(舞台上で)バタバタと転換する感じも楽しいので結果オーライなのですが、(二人芝居という)レギュレーションを破るのは、まあ早い者勝ちか(笑)

女を演じた菊池美里は、決して美人ではない女優ですが、気持ちの中にある可愛らしさが溢れる瞬間があって、それは後から思い出すと凄みすらあるのです。妊娠できない、という事実の前に後ろ向きになってしまう細やかな気持ちも解像度高く紡ぐのです。 男を演じた杉木隆幸、そういう女の事実を聴いても動じず、ずっとフラットに居続ける男の格好良さ。 傷ついているだろう女をずっと思いやり、ずっと変わらず好きでいるということの優しさに 作家(力武修一)の雰囲気をみるよう。

「轟〜」はしっかりとした会話劇。短い時間の芝居ですが真ん中を境にくるりと転回する(某保険会社のように)する鮮やかに舌を巻きます。前半ではイジメられている生徒を前向きに導いていた教師が、生徒が前向きになった途端に、一転、キラらわれているというどん底。それを信じない気持ちというのは生徒が前半でたどった道。終盤に至り、生徒が教師を救うようにしても、なんか元の木阿弥な幕切れの気持ち悪さもいいのです

どちらがどちらの役かわかりませんが(当日パンフに役割を書いていただけるとありがたいのですが) 女生徒を演じた役者のいじめられてる感じ、そこから漫画のようにキラキラと前向きになるダイナミックレンジが楽しい。そういう意味では教師を演じた役者はウザいぐらいに前向きにするという前半と鬱々とした後半のギャップも凄いのです。

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