【芝居】「母乳とブランデー」トローチ
2014.1.26 17:00 [CoRich]
東地宏樹が立ち上げたユニットの旗揚げ公演初日。太田善也の作・演出で135分。2月2日までRED/THEATER。
ハワイ・ノースショアを望む家を訪れた新婚の夫婦。昨年亡くなった母親の遺品の中から見つけたメモで、妻と子を捨てた父親がここでコーヒー農園を営んでいると知り、会いに来たのだ。捨てた父親のことを母親は愚痴ってばかりいたのでどうしても許せない息子だが、もしかしたらそう悪くはないのではないか、と一縷の望みを胸にして訪れたのだが、いろいろめちゃくちゃで。 海を望むテラスデッキに、英語の混じる台詞の数々なのだけれど、長く会わなかった親子の再会の確執に、子供をつくり家族となるかの選択だったり、それが必ずしも世間的には誉められたものではない形態もある、ということを、日本のホームドラマのようにややウエットに描く太田節。
長く会わなかったゆえに真面目な息子は拘泥して、どうしても許せないのに、対する父親のほうは懲りるでもなく、ちゃらんぽらん(に見える)な緩すぎる生き様。しかし台詞はこの二人を似ていると指摘します。 アタシの口の悪い友人は、父親が話すのを渋ってるけれど、真相もそうでもない、といいます。同感です。
片言の日本語を話す日系人たちだったりもするけれど、日系人同士の会話は自然な(ゆえに、私には完全には聞き取れない(笑))英語の台詞。いちいち訳さなくたってちゃんと何をどんな感情で話しているかということが伝わるおもしろさもあります。
父親を演じた辻親八はちゃらんぽらんな感じの安定。主宰の東地宏樹は真面目を前面に押し出す造形。瓜生和成の内気な感じ、三鴨絵里子のおおらかに誰もをだきしめるような大らかさ。郷志郎演じる盗んだりする男の切羽詰まった感じ。
我らが(笑)さーやこと、小林さやかの可愛らしい新婚の妻、みてると幸せな感じがいいのです。
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