【芝居】「かなわない夢ガール」タイマン
2014.1.26 14:00 [CoRich]
アタシは初見の劇団。105分。26日までスタジオ空洞(も、初めて伺いました)。
少女は作文には医者になりたいと書き勉強熱心だったが、恋心抱いた幼なじみに彼女が出来たのをきっかけに成績が落ちて、新たに一位となった同級生の女子が好きなアニメにはまりそのコスプレをするうち服飾専門学校にすすむが、卒業と同時に家を出てガールズバーで働くようになる。客の男がストーカーとなり恐怖を感じて逃げ込んだ先は落語家の家で住み込みで働き師匠に稽古をつけてもらうが古典ではなく勝手に新作を話して破門となる。兄弟子立った男に処女を奪われると、次々に男を変えて枕を共にするが、実家に戻る。 アクティングエリアを広めにとって、四人の役者が、主人公の一人を軸に、他の三人が成長につれて出会う人々などを演じていきます。最初広々としていた舞台は、たとえばティーソーサーやクルマの形を模した皿に載ったアイスクリーム、木馬や繋がったコンドームなどで徐々に埋まっていきます。主人公の女が勉強、コスプレ、服飾、ガールズバー、落語家、女になって、という脈略のない人生を重ねていきます。最後に実家に戻って母親に告白。「遊園地になりたい」というのです。
前半のさまざまに職を移っていくのはめまぐるしく楽しい感じ。が、実家に戻って「遊園地」になりたい、というのはその後の理由を聞けば「人を楽しませたい」ということはわかりますが、あまりに唐突に過ぎる感じはあります。さらに、幕開けから続くように(遊園地となった親に)婚約者に会わせるために遊園地にやってきた、という荒唐無稽。正直にいえば、ブレークポイントというか、どこかに破壊力が欲しいのです。
主人公を演じた笠井里美はこの多彩な役をきっちり。引っ込んでいる時間もあまりないので、着替えの工夫のおかげもあって、リズムが崩れないのは凄い。母親(他)を演じた齋藤陽介はこの静かなシーンに確かな力。娘の婚約者を演じた森田祐吏は噺家の兄弟子のチンピラ風情の造形はどこから出てきたんだろうとおもいつつ、きっちり。娘を演じた陣内ユウコは背丈もあって、可愛らしく、この座組の振り幅を感じます。
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