【芝居】「ブスサーカス」タカハ劇団
2013.6.29 19:00 [CoRich]
去年初演の人気作を再演。大阪・東京のツアーに拡大しています。30日までルデコ。
キャストこそ一人入れ替わっていますが、びっくりするほど印象は変わりません。だめんずよろしく、あきらかに脈がない男に、乞われるがまま、もしかしたら自分に振り向いてくれるかもしれないという一縷の望みを託して強盗殺人を犯し、山奥らしい家に匿われるというか幽閉同然の状態におかれる女たちの悲劇。男にもてない、という点の劣等感ゆえに、あるいはこの男がもしかしたら私のたった一人の相手かもしれないという拗らせた気持ちの不細工さは再演となって磨きがかかった感。けれど、なんだろ、女優たちがみんな綺麗になっちゃったり、どこか自信があるように見えてしまうのはツアーを成功させたということをアタシが加味して感じ取っててしまったのか。もちろん初演だって見た目の点で決して不細工というわけではなくて、(化粧っ気の無さやジャージ姿といった格好のダサさで強調はしていますが)きっちりチャーミングな女優たちです。
初演よりもコミカルさが増量されているのかどうか、ずいぶんとみやすくすっきりと入ってくる感じ。どこがどう変わったかは、というのは例によって記憶力がザルなのでわからないのですが。前回に続いて最前列だったアタシですが、初演の時の見えないで不満というシーンがほとんどないということに驚きます。注意深く改善を加えたのだろうと想像します。
好きすぎて狂い、独り占めされてしまうことを恐れて仲間たちを殺していくという中盤が群を抜いて圧巻。その中心に居る女を演じた内山奈々は、地味な中に秘め拗らせた狂気を存分に。二宮未来演じた若い女の綾瀬はるか・小夏ネタも健在でちょっと嬉しい。若い故にちょっと一歩引く感じと、でも若いってのもモテ要素だから有利だという絶妙なバランス。 高野ゆらこの、どちらかというかいじめっ子側というキャラクタ、時々見せる意地悪な笑顔がちょっとすごい。終盤でそれが効いてきます。初めてのキャストとなった石澤美和だけれど、違和感なく、この世界に間違いなく居る女を好演。異儀田夏葉はダサジャージ姿に近所のコンビニ店員だったという地味さ加減、実はさまざま愛されて、それ故の終幕の鬼の形相が印象深い。その廻りで踊る血まみれメイド姿のダンスという演出がそのまま、これも印象的なシーンがそのまま残っていて嬉しい。
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