【芝居】「湖畔の探偵 全六話 」トリのマーク
2013.5.25 17:00 [CoRich]
年一回の劇場公演となってしまっている最近のトリのマークだけれど、昔のそれこそ月イチ公演の頃のキラーコンテンツ「ギロンと探偵」の最新作。全六話といいながらいつものようにそれすら怪しい70分。26日まで、ザ・ズスナリ。
探偵と助手のギロンはその駅に着いて降りてみると駅前には食堂も土産物屋もなくて、歩き回ってみるとずいぶん古びたボートハウスがあるだけ。新人を連れて調査を行っている男は宿敵のモリ君に似ているけれど、関係ないというし、探偵を追っているらしい人もいるし、別の探偵を名乗る人もいる。
犬(らしい、ぬいぐるみ)を持った絵に描いたような探偵の冒険ものがたり、というシリーズ。宿敵モリ(アーティー)君も、ブラックギロンも登場して、昔からのトリ好きにはたまらない仕上がり。 可愛らしさだったり、クスリとするようなボケとつっこみな会話に目くらまされるけれど、意味不明に断片がつながっていくような、そうとうにハードな不条理というか、不思議なここではないどこか感めいっぱいの雰囲気は変わらず。ギロンと探偵の頃とはずいぶん役者が入れ替わっていて、あの人は元気かしらと思いを馳せたりもするけれど、それでもこの雰囲気に浸っているのは嬉しいのです。
開演前の挨拶(藤田早織)がちょっと秀逸。物語で出てくるセリフ「駅に着くわけですよ、着いたら降りるわけですよ」と話し、舞台奥にあるらしい駅の壁に貼ってあるポスターを読むテイで、「携帯電話の電源はお切りください」といい、手前の床を読むようにすこし前屈みになって「お願いします」。つまり、「お願いします」がお辞儀しているように見えて、しかし物語の世界にそのまま導入してしまうというのがちょっと面白い。
探偵を演じた柳澤明子はもう圧巻の安定感、何年経っても変わらないというのがまた怖いぐらいだけれど。モリ君(じゃない人)を演じた山中正哉はつっこみが少な目、作業着姿というのがちょっと珍しい。劇団公演の出演はずいぶん久し振りな気がする原田優理子は、美人で背も高いのに、格好だけみるとガーリーなカールおじさん(ヒゲはない)風味な感じで、我関せずとボケ倒すすごさ。藤田早織が、なんかとてもキュートで、胸の奥がわさわさする感じ。別になにをするわけでもなくて、やはり作業着で何かをしている、というだけなのだけれど、なんだろ。もはや娘といってもいい年代なんですけれど、きっと。
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