【芝居】「奥村さんのお茄子」こねじ(浜野×両角)
2013.5.11 19:30 [CoRich]
高野文子のマンガを原作しにて45分。6人の役者で3バージョンを交互上演。12日まで大吉カフェ。 (1)
唐突に訪れた女は、遠いところからやってきたと名乗り、15年前の1996年の6月6日の昼食を思い出してほしいというこれまた唐突な質問で始まるSF風味な物語。大吉カフェという昭和な日本家屋、縁側や畳敷きという部屋がぴったりくるような原作。初演とは少し物語を変えているようです(といっても、例によって記憶がザルなアタシ)。原作にはないらしい「子供が生まれる」ということも、どうして男が助かったのかということに対しての、佐々木なふみの補助線、ということなのかもしれません。
漫画原作についてのあちこちで言及されているように、「楽しくてうれしくて、ごはんなんかいらないよって時も、楽しくてせつなくてなんにも食べたくないよって時も、どっちも6月6日の続きなんですものね」という、何事もない日常の積み重ねて(ゴハンを食べて)生きているんだ、ということがこの物語の中心なのでしょう。
「奥村さん」を演じた浜野隆之は、ちょっと情けない巻き込まれ型の造型。押せ押せのテンションな女に対して断りきれなくて押されちゃう感じがいい。訪れる女を演じた両角葉は、何かをしたいという気持ちが前のめりに時に空回りするような独特の造型に。安定よりも舞台ごとの瞬発力という少しばかりバランスの危うさを魅力にするような組み合わせは結果的に成功してるように思います。
普段の使い方とは逆に台所側を舞台に、普段は座布団で作る座席も立派なカウンターにでも使えそうな木材で大部分をベンチ席で構成するというのもホスピタリティとしていい感じ。
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