【芝居】「かしましく」はぶ談戯
2013.4.13 17:00 [CoRich]
名前はよく耳にするものの、きっかけがなくてアタシは初見の劇団です。14日までゴールデン街劇場。70分。
女三人が呼び出された個室。隣の部屋はどこかのセミナーの声がうるさい。ヒドい別れ方をした元の恋人から、自分のいいところを語ってほしいといわれて集められたが、その当の男はいつまで経っても現れない。気まずい雰囲気の中、他に話題もみつけられず、男のことについて話し始める。
一人は未だにネットアイドル的なことをしていてそれなりに人気があったりもするが自覚に欠けて男に再会したいと思うアラフォー女、幸せな結婚はしているけれど、あのときの酷い仕打ちを恨みに思って吐き出したいアラサー女、まだ別れたばかりなのだというアラハタ(..っていうのか、アラウンド・二十歳ね)女というバラバラな世代の女たち。一人のだらしなくてもてる男の陰で泣いた女たち。しかし卵料理が好きなお子様舌だったり、ゴミを捨てに行ってくれるというだけでもうれしく思うとか、些細な幸せもちゃんと覚えている女たちの想い出語りという体裁で進む物語。
終盤に至り、そのうちの一人の「つきあってる」というのはオンラインゲーム上だけでリアルに逢ったことはない、という物語の一工夫、あるいはアラフォーがキャピキャピ、アラサーが落ち着いた生活というキャラクタの作り方の工夫はあれど、全体の流れとしては「好きな男語り」という直滑降なわけで、70分という短い時間の中ですら物語として少々停滞する瞬間があるのは否めません。初日とはいえ、セリフが滞る瞬間があるのも惜しい。
おそらくは等身大で描かれた上の二人と、聞き役としての若い一人を足したということなのでしょう。この若い女が突っ込む役どころになっているともっとダイナミックレンジが出てきそうな気がしますが、何せ彼女自身が惚れきってるというところですからそうもいかず、なかなか難しい。
アラフォー女を演じた水原香菜恵は、なかなかどうして可愛らしく。いや、本当の年齢は存じ上げませんが。痛々しさを前面に出した造型の役どころなのでちょっと損してる気がしないでもありませんが。
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