【芝居】「バタフライ」Mo'Pop
2013.4.27 15:00 [CoRich]
元国民デパリの遠山浩司の作演で。29日まで王子スタジオ1。70分。
アイドルに国の助成がつく法律が施行されて、たくさんのアイドルが生まれた。通称・テンムスのプロデューサー武子と、メンバー・綾乃と田中に新メンバーも加えて。
笑いをベースにしたオムニバスコントで、アイドルとファンやら告白やらおっぱいやらを賑やかに詰め込んだ構成。ブレークには至っていないいアイドルたちの日常を核にしながらも、大きな物語というよりは、好きなものをあれこれアソートした楽しさを共有できるかにかかっている感じもします。
国がアイドルに助成する、というアイドル法の成立の理由がまったくわからないのはまあご愛敬だけれど、助成がつけば雨後のタケノコ、必ずしも強いセールス力だけという尺度じゃなくて、イイのもダメなのもあれこれ試行されるという雰囲気は良くでています。
恋愛をしつづけるアイドル「レンアイドル」ってのはちょっとおもしろい視点。恋愛してなきゃいけないから、彼氏に振られたりするとファンをだましたとして謝罪しなきゃいけない、みたいな枠組みのワンアイディア。若い女性に対して恋愛禁止をうたって、それを破ると謝罪だ丸刈りだとなってしまうある種の異常さをベースのルールでひっくり返して、「恋愛してなきゃいけない」という枠組みにスイッチするアイディアがおもしろい。
あるいは、告白をさまざまに見せる感じ。それを速度で計ってみたり、写真的・テレビ的・映画的など演出手法というか雰囲気でみせるという趣向もちょっとおもしろい感じで、人生をかけた長い告白ってのがちょっと素敵だったりします。
正直にいうと、コントというには爆発的な笑いも、あるいはちょっと唸らせるような物語のようなもの、も少々希薄な感じはあって、役者の生っぽさ、瑞々しさや瞬発力で乗り切った感じは否めません。 綾乃彩はちょっと天然っぽい感じではじける感じ、田中美甫はクールな外見でつっこんくる感じが楽しい。武子太郎はかっこよさとそれを少しずらしてみせる抜群の巧さがあって、きっちり支えます。アタシの見た回のゲスト・小野川晶は所属・虚構の劇団での物語を背負ったりとはもちろん違う感じのコミカルを存分に。ところどころに挟まれる、素の彼女を見せるようなシーンが魅力を引き出します。
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