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2013.03.18

【映画】「演劇1」「演劇2」(想田和広監督)

2013.3.17 14:00/17:00 [映画公式サイト]

劇作家・平田オリザ(wikipedia) と青年団(wikipedia)を細やかに観察する視点つくりの「観察映画」として成立させています。想田和弘監督(wikipedia)の手法のおもしろさ。

働く私」 「火宅か修羅か」 「サンタクロース会議」 「冒険王」 「東京ノート」 「ヤルタ会談」 「砂と兵隊」 (1, 2)

青年団をずいぶん観続けているアタシには、むしろ見慣れた劇場、見慣れた役者たちをずっとずっと(しかも編集されて見やすい)観ている幸せな時間。もちろん平田オリザという超人的な「主役」の面白さなのですが。

「演劇1」は全体として今の演劇の現場のこと、あるいはそういうことをしている人々のこと、あるいは演劇というものの可能性を感じさせる前向きな仕上げ。一本だけならこちらを。ヤルタ会談の稽古のシーンで始まり、縄の無い縄跳びで演劇ということを説明し、平田演出の特徴(秒数を数えるとか)、目黒の中学生向けのワークショップ、サンタクロース会議、入団希望者との面接。ツアーの仕込み、上演、メンタルケアの講演、ペルソナのことと、ちょっとしたサプライズ。

300時間に及ぶ撮影は時にアゴラ劇場という場所、近所の猫、井の頭線、商店街を挟みこんであって、見慣れた風景が楽しい。

見えない縄で縄跳びをする「お約束」を一人それを無視して横切ってしまえば場が成立しないというのが面白い。あるいは入団希望者と真剣に向き合う面接で、集団と一人一人の行き先をきちんと考えるということ。ツアー仕込みは、相当に細やかに作り込む舞台や照明を執拗に描くのもなかなか見られない風景で面白い。

不登校を話題にした講演で、子供たちに「じぶんらしく」を求めつつも大人になるといくつもの顔を持つ、という「ペルソナ」の話しも面白い。その後に続くサプライズの場面もまた、たとえばアタシたちが職場とか生活圏の中でやっているのと同様に、劇団という中でそれぞれの役割を演じているのだ、という風に読めて面白い。

「演劇2」は冒頭民主党の人々。撮影の2008年は民主党圧勝前夜で、公開は2012年10月の民主党政権下ですが、今日の時点では、それがあからさまに過去のことなのです。全体としては、劇団の経営、ということにシフトした軸になっています。

そのあとに国語教員のための研究授業の場。会話を成立させるワークショップのありかた、を丁寧に。このあたりのさまざまは新書「わかりあえないことから」に書かれていることとブレ無く同じようなことが、現場の臨場感をもって見られる楽しさ。

ロボット演劇も、もう一つの柱。スタニスラフスキーシステムに真っ向から挑む、「内面がないものが、内面があるように見せる」という雰囲気。そこには何か普遍的ななにかがあるから、たとえばフランス語がそうしゃべれるわけでは無い演出家がフランス人の演出が出来る、ということに繋がる気がするのです。

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