【芝居】「踊ろよ、フィッシュ」恥骨
2013.2.17 14:00 [CoRich]
日大芸術学部在籍にして旗揚げ公演。17日までギャラリー・ルデコ4。95分。
二人の女、セーラー服。なんでもこうしたいことばかりを語る女、毎日お参りといいながら自分のしたいことばかりを祈る彼女は、水にさらわれて行方不明になる。
長い時間のあと。残された女は友達を探し続けて海辺に居続けていつしか海女になっている。水にさらわれた女は、言葉を失い、魚になって男に釣られ、一目惚れしてしまう。言葉は届かない。銭湯にある彫刻が動いて助けてくれて。
人魚姫伝説をベースに、若い観客にも馴染みな感じのキャラクタをテルマエやらドラゴンボール風味にして語るファンタジー。友達どうしで気持ちがつながり続けている話、恋する女の子を応援するようでほほえましい。
魚になった女が喋る言葉を失い、辞書の恋の定義を大事にしているという序盤から、恋する気持ちをどうしても伝えられないというもどかしさ。人魚姫の切なさは、喋る機能を失ったのではなくて、喋ることができないぐらいの気持ち。そこに現れるキャッチー(なんせ白いワンピース(=夏色)に長い髪で誘うのだ、おまけにナンシーだ)な女、という敵。これもまた「おんな学校(C)西原理恵子」、あるいは劇中で出される「モテしぐさ」なのです。対する男は胸元だったりパンツだったりと翻弄されまくりな幼い中二っぽさもまたいいのです。
友情を続ける旅をRPGになぞる、というのもちょっといい。ことさらにテレビゲームという語り口ではなくて、ふつうに耳になじむ台詞というのもおもしろくて。7つのバスクリンで望みが叶う、というゲームな感じも。
正直に云えば、当日券キャンセル待ちで入ったアタシが案内された下手側の一番奥、あきらかに見えないシーンはほとんどない(丸くカーテンで囲われた着替え場所は間近過ぎてまぶしい(笑))ものの、釣られるシーンとか、表情が重要なシーンがいまひとつ見えない感じなのは残念な感じはあって。
魚になった女を演じた井上恵は表情の豊かさ、色っぽいはずのスカート(というよりは、ペチコート風か。よくわらないけれど)を脱ぐシーンだって、幼く、しかし強い気持ちを持ち続ける説得力。ワンピースの女を演じた谷口桜子はあからさまなヒールだけれど、(劇中でも云われる)ボスキャラっぽい(女としての)強さが圧巻で印象に残ります。
日大芸術学部在学という作家にとってはタイトルの「踊ろよ、フィッシュ」にしたって、あるいは「夏色のナンシー」は古典なのだろうと思うけれど、そのポップさがものがたりに実によく合う感じがするのは、あたしの年齢だからですかそうですか。
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