【芝居】「IN HER TWENTIES 2013」TOKYO PLAYERS COLLECTION
2013.2.11 14:30 [CoRich]
大阪から、11日まで王子小劇場。2011年6月初演の人気作をキャスト一部入れ替えての再演。
びっくりするほど、印象は変わりません。20代の女性を10人の女優がグラデーションのように演じるというフォーマットの発明の面白さも、もちろんそのまま。物語自体もそう大きく変わるわけではないのですが、反面、必ずしも10人の役すべてが物語上の役割を必ずしも担わないというのも変わりません。たとえば長くつきあっている彼氏とか、仕事を始めてからの数年という時間の流れという意味はもちろん持っているのだけれど、どうしても、両端の20歳・29歳、大恋愛の末の別れという24歳、仕事をバリバリという27歳がどうしても物語のキーポイントで、濃淡がつきすぎる感じなのはこれだけの女優を揃えて勿体ない気がするのです。
それぞれ年齢違う同一の人物の台詞なのに、それをコラージュして、会話しているかのように仕立てるのも初演から続く、このフォーマットのいい隠し味で、どうしても一人芝居の羅列になりがちなこの語り口に素敵な味付けをするのです。 恋に破れる24歳を演じた斉藤麻衣子は初演の梅舟惟永とはまた異なる、より引きずり続ける女という雰囲気になっていて、それがまた彼女の雰囲気によく合っています。初演に続いて29歳を演じた冬月ちきは、ほかの9人たちが重なりあい、静かに秘めたる、という雰囲気をきっちり。仕事も実はプライベートも充実な27歳を演じた(これも初演と同じ)甘粕阿紗子は、年下に惚れる照れよりも落ち着きが勝る感じになっていてこれはこれで彼女が重ねた年齢を観るようでまた楽しい。
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