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2013.01.10

【芝居】「スーパーマーケット三国志 決定版」ギンギラ太陽's

2013.1.5 14:00 [CoRich]

2006年初演の「スーパーマーケット三国志」の改訂再演。アタシは初見です。ダイエーに代表される流通革命を「モノ語り」で描く150分。6日までキャナルシティ劇場。

メーカーが設定した定価を、問屋・系列店という体系の中で価格を守らせていた時代。赤札党なる少しばかり怪しい安売り店はあったが、正しく仕入れ、適正な利益を乗せて「正しい安売り」に立ち上がった店たち。

今の福岡の姿、というよりはスーパーマーケットが誕生し、消費者、という買い手の姿がみえるようになってきた時代、ダイエー・ベスト電器・壽屋・渕上百貨店・丸和など、福岡で馴染みの店舗を織り交ぜ、系列からの支配と戦う流通の姿を描きます。

今の私たちからみれば、「売ってやる」というメーカー・問屋主導の時代から「買っていただく」という消費者の主導への変化という昔のことを描いているので、このあたり少々牧歌的に感じないことはありません。博多駅にから渕上百貨店を追い出した岩田屋が博多シティに入れなかったことや、ベスト電器が買収される将来など、今の私たちだから見える(舞台の時間にとっては未来の)ネタは仕込んであって、それはそれで笑いもとれているのだけれど、全体としては今の話しではなくて、観客のあるあるな気持ちに訴えるという点でも少々もったいない感じはいなめません。もっとも、名作「翼をください」 (1, 2)だって昔の話しだけれどそこまでは感じないというのは、なにか物語の強度といったものの違いなのかも知れません。 正直に云えば、アタシとしては「いま語り」が欲しい気持ちはあって(それはギンギラに求めるべきことじゃないのかもしれないけれど) 小劇場なのだから、その先にある、お客様はどこまでも神様なのか(モンスターカスタマー)とか強大な力を持つようになったメガ量販店とメーカーの関係、製造業が成立しないほどに進んだデフレなどを描いてほしいなと思わなくもないのですが、人々の想いをモノに託して描く(消費者を「しゃもじ」にするのは少々苦しいけれど、モノで通したのは正しい)こと、という意味ではここまでの時代で止めておくのが正しい選択だとも思うのです。

いくつか、気になることがないではありません。カラーテレビならジェットの色がわかるという鉄腕アトムのアニメーションは(描かれている時代の最初のシリーズは)白黒放送だったのではないか、とか、6桁の計算機(カシオミニ)はエキショー(液晶)ではなくて蛍光表示管だったのではないか、とか。まあ、大した問題ではありませんが(笑)。

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