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2012.12.06

【芝居】「Rのお出かけ」鳥山フキ個人企画

2012.12.1 19:00 [CoRich]

ワワフラミンゴの作家・鳥山フキの個人企画ユニット。なかなかの曲者です。70分。3日まで新宿眼科画廊地下。

女二人で男の話をしているかと思えば、「仕事」を依頼しようと同じ建物の人々を呼んでみれば、何の警戒感もなく毒にやられてしまったり。

ワワフラミンゴもそうなのだけれど、物語を追いかけようとか読みとろうとすると悉く裏切られ徒労に終わります。無意味(に思えて)着地点のない女子たちの会話をイライラするものと捕らえるのか、それとも小鳥のさえずりのように(というとちょっと違うし、音色の問題では断じてない)意味が分からなくても心地いいものとして捕らえられるのか、あるいは会話の断片に共感する何かがあるかというように、フックする部分があるかどうかで、今作の印象は全く異なるものと感じられる気がします。どこが面白いのか言葉で説明できないのに、脳味噌の隅っこが喜んでいるような感覚は、たとえば甘味を甘みというよりは脳味噌が直接喜んでいるという風に捉えられるか、というような。(←意味ありげだけれど、何にも意味がない気もする)

飴を渡して直後に奪い返そうとする(やけに繰り返し挿入される)とか、デートした男が水草の栽培で稼ごうとすることに反対してみたり、電子マネーを引き落とすぴっという音(個人的には、シャリーン、とやってほしいけれど)でクラクラする感覚というか、こういうコネタのオンパレードがいちいち心地いい、ということには個人差があります(笑)。

ワワフラ(ミンゴ)常連の北村恵・菅谷和美の安定感。初登場の黒木絵美花、ワワフラが持つコットンな可愛らしさとはちょっと違う美しさのベクトル。松木美路子、ここの常連だと思い込んでいたけれど、初参加とのこと(ごめんなさい。指摘いただきました)。なじむ感じ。口をへの字に曲げたまま(ほかにもう一役)という役を演じた渡邉とかげは、奈良美智の絵の中の子供のようで印象に残ります。

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