【芝居】「パレパーレ星の新しい生き物」ハムプロジェクト (東京の人と旅公演)
2012.12.4 20:00 [CoRich] 70分。
札幌ハムプロジェクトが企画する旅公演はワンボックス(松本公演は役者の人数も多めで別に乗用車も使っているとのこと)で地域を巡って芝居をするというノウハウがたっぷり。70分。12月2日(日)までの池袋から、その後に三島・松本・新潟・長岡・高岡・福井・岐阜・浜松・名古屋で、札幌に凱旋。一人の子供が老人と病院で出会う。老人はすぐ忘れちゃうから一緒に絵本をつくるが、急がないと、あまり時間がないもうすぐどっかに行くのだという。
分裂したかのように安定しない子供と、先のそう長くない老人。絵本を仲立ちにしながら、その子供の置かれた両親との切ない関係を描きながら、成長を描きます。冒頭の祝祭感は、まさに見世物のツアーという感じで、「知らない観客」と出会うその敷居の低さが楽しい。描いているのは切ない背骨を持つファンタジーなのだけれど、
5人の登場人物、子供、老人、母親、父親、先生という「役グループ」を設定、それぞれに数役を与えるという二段階層。たとえば子供はニュートラルな状態だったり、かんしゃく持ちだったり、いい子だったりします。先生は時に神様、時に医者、時に浮浪者というぐあい。役者たちはその役グループの役は全て出来るようになっていて、これによって5名から20名の役者で舞台を柔軟に成立させることが出来るのだと云います。旅公演、全てを同じ役者じゃなくても柔軟に運用出来るようにするなかなかのアイディア。
作演を兼ねる、すがの公はとぼけたジジイの語り口であっというまに客席を味方ににつける圧巻の「何か」があります。杉木隆幸が老人ってのもちょっと面白い感じ。
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