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2012.11.29

【芝居】「東京アレルギー」野の上

2012.11.24 19:00 [CoRich]

強烈な津軽弁が特徴の野の上の新作。青森のあと、25日までこまばアゴラ劇場。

青森から上京してきた女子、新宿でティッシュ配りしている。殴られたり、お金貰えなかったりしてへこんだりする。帰宅しても一人だけれど、カラダが入る段ボールが好きで入ってしまう。実は同居人(女子、妄想の)があと二人いて。この仕事を辞めたいとおもえば、次はなぜか(眼鏡)キャバクラに行ってみたりする。

終演後のトークによれば、主演の鳴海まりかが東京公演ではマスクをしていて、「東京アレルギー」なのだというのが着想になっているといいます。東京という場所、青森という距離感。東京での会話は津軽弁、青森での会話は標準語という逆転(これもトークショーの情報ですが)という発想自体は他でもありそうな気はしますが、野の上という劇団の強みはその方言を、きちんとしかも圧巻のリズムで演じられる役者が揃っているということだと思うのです。

いまは地方に住んでいるアタシですが、横浜で生まれ育ってきたので、東京に出てきて一人暮らしをする、ということの本当の緊張感やアレルギーになりそうな怖い感じは正直わからない気はするのです。

東京という場所の印象なのかどうか、 ティッシュ配り、キャバクラ、病院(シスターが居たりする)、青森のイタコと、シーンはかなり支離滅裂な感じは否めません。役者が色っぽかったり、今までになかった役で役者が出ていたりという面白さはあります。

三上晴佳はもちろんの安定感、悪魔からキャバ嬢まで自在に。赤刎千久子は今まで観たことないぐらいに(←失礼)可愛らしく。乗田夏子、鳴海まりかたちのキャバクラはあきらかにおもしろく作られていて、お店で女の子と話す客の男、(仕事として)話を聞くロール。という場をきっちり。

正直に言うと(嬉しいけれど)、色欲に過剰なシスター(工藤早希子)は空気を変えるタイミングが難しい役だと思います。あるいは、イタコを有り難いと思ってたのに、ちょっとガッカリな感じは青森の人々の実感かな、というありそうな感じがおもしろい。

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