速報→「りんご」快快(faifai)
2012.9.15 13:00 [CoRich]
faifaiを支えてきた多くのメンバーが脱退したり休止をするという意味でターニングポイントともなる公演を見届けたい気持ちの110分(休憩10分)。
これは作家の母親が死ぬときに吐いた小さな血反吐の物語、これはエレベータに乗ってる僕の物語。
作家の実体験、というセリフが混じりながら、生きていること、親の死に目にまつわる物語を淡々と描き続けます。その事実はわりと陰惨な気もするのですが、こうやって表現のカタチにする事は、ずっと一緒だったこのメンバーだからこそさらけ出せる物語なのだという気もするのです。
正直に云えば、前半といわれる60分強は、着地点もわからないままにあちこちにとばされる感じ。それは徐々に時に重苦しい物語だけれど、たとえば裸、たとえばドリフっぽいくだらなさ(オオゼキ君と が絶妙)。きっとアタシが過去に払ったであろう住民税は、劇場の椅子を止めるねじ一本ぐらいのものかもしれないけれど、KAATのスタジオという、税金使いまくって建てた劇場の、楽屋口通路やらをわざわざ通して見せ(てくれ)たり、おそらくは仕込みに使われるリフト、大量のモニタを吊るバトン、三層構造の舞台やエレベータの表現など、たしかに通常の公演では使わないぐらいの物量に任せた表現が多数。が、たとえば文化祭が学校の施設をいかに見立てて、使い尽くすかという腕の見せ所という意味では、この劇場という場所をとことん遊び尽くす、というのが、大学からずっと一緒に表現してきた彼らが一緒に作る最後の新作、という雰囲気を存分に感じられるのです。
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