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2012.06.17

速報→「宮本武蔵」五反田団

2012.6.16 19:00 [CoRich]

再びヒットが続く五反田団の新作は、着物着たりしつつ時代劇の体裁なのに妙に今っぽい110分。17日まで三鷹市芸術文化センター星のホール。

宮本武蔵と名乗る男、街道で行きずりの男と剣を交えそうになるが、結局同じ宿の同じ部屋に泊まることになる。武蔵はこの宿にかつて約束を交わした女に会うためにやってきたのだが、女は既にしている。夫は母親である宿の女将に云われた侍の子だ、ということを信じて、いつか侍になれるのだと思っている。小さな宿には佐々木小次郎と名乗る男、湯治に来ている兄妹も居て。

宮本武蔵、丁髷なしとはいえ、着物(まあほぼ半分は浴衣だし、着方として正しいかどうかの知識もないわけですが)と刀を腰にもつ男たちの一見グダグタな会話。

人を殺すということとか、敵討ちということなど、時代の枠組みの違いは雰囲気として盛り込みつつも、上手に生きられない男たちの、幼さも内包した不器用な関係をきちんと描きます。 有名なオレを知っててくれて嬉しいし、むしろ知らない奴をdisるとか、友達だと思っていたけど(劇中の台詞にあるとおり)、はしゃぎ方がわからなくて、やりすぎてしまって、雰囲気を悪くしてしまうとか、謝り方がわからなかったりとか、謝られても水には流せない感じとか。生きてはいってるけれど、生きづらい不器用な感じが前面に出ています。

一時期小難しい方向に行っていた五反田団、友人に教えられて久しぶりに見始めたここ数作は、ちゃんとヒットが続きます。シンプルな舞台に、現代のアタシたちが(もしかしたらノスタルジーとしての)中二っぽさと感じることが強い、ということかもしれません。

宮本武蔵のニセモノがどうとか、ということに言及するという点では、新年工場見学会と銘打って続ける公演の雰囲気もちょっとあって、あの五反田にある小さなアトリエと、わりとタッパがあってスカスカになりがちな三鷹市芸術文化センターを同じ雰囲気にできるということのスケーラビリティにはちょっとビックリします。劇場も、昔に比べたら格段にちゃんと見やすく傾斜のある客席をつくるようになっている改善が効いています。いくらかかっているかわかりませんが、大改修という感じではないのはむしろ好感が持てます。

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